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「正体は誰なんだ!?」『ウルトラマン』空白期に活躍した“異色のプロテクター戦士”とは?

1980年放送の『ウルトラマン80』から1996年放送の『ウルトラマンティガ』まで、TV展開が途絶えた期間に活躍し、キッズの脳裏に焼きついた存在がありました。その名は『アンドロメロス』。ウルトラマンとは異なる存在ながら、ともに銀河の平和のために戦ったアンドロ戦士たちを、「ウルトラマンシリーズ」60周年の今だからこそ思い出しましょう。

かつてない盛り上がりを見せた雑誌展開

『ザ・ウルトラマン 単行本初収録&傑作選(上)』表紙(作:内山まもる/監修:円谷プロダクション/小学館クリエイティブ)
『ザ・ウルトラマン 単行本初収録&傑作選(上)』表紙(作:内山まもる/監修:円谷プロダクション/小学館クリエイティブ)

 1980年に『ウルトラマン80』が最終回を迎えると、TVシリーズはしばらく新作が作られない時期に入りました。しかし、その間もウルトラ戦士たちの物語が完全に途絶えていたわけではありません。雑誌「テレビマガジン」などのグラビアページを舞台に、新たなヒーローたちの活躍が描かれていたのです。それが『アンドロメロス』、そしてアンドロ戦士と呼ばれる存在でした。

『アンドロメロス』およびアンドロ戦士たちは、1981年に展開がスタートした特撮ヒーローキャラクターです。「てれびくん」などの雑誌展開をメインに、おもにグラビアページでその物語が紡がれました。

 ゾフィーの敗北ではじまり、謎の戦士アンドロメロスの登場、新戦士アンドロウルフの参戦など、雑誌でしか見られない新ヒーローの活躍に、当時のキッズは毎月ワクワクしながら雑誌を手に入れたものです。

 そのメンバーは最終的に、メロス、ウルフ、マルス、紅一点のフロルの4名に。内山まもる先生が描いたマンガ作品『ザ・ウルトラマン』に登場したアーマー装着型のウルトラヒーロー「メロス」をベースに、雑誌用に新たに企画されたのがこのアンドロ戦士たちの物語でした。

  雑誌展開で注目された理由は、新戦士ということもありましたが、やはり「メロスの正体は誰なのか!?」というポイントです。

 バイザーからうっすら覗く大きな目と、展開するストーリーから「ゾフィーがプロテクターをまとった姿なのでは!?」とたちまち話題に。それに伴い、新ヒーローのアンドロウルフも「メロスがゾフィーならウルフはセブンだ!」と議論が白熱しました。プロテクターをまとった「ウルトラヒーロー」という切り口は当時としては斬新でしたが、それ以上に正体探しの部分で盛り上がっていたのです。

 ちなみにウルフの正体は、結局のところセブンではなく、「アンドロウルフ」というヒーローその人でした。つまり正体のないただの憶測。ミスリードだったのか、それとも途中で予定が変更されたのか、どちらにせよ話題はしだいにフェードアウトしていくこととなりました。

 もっとも盛り上がったイベント(エピソード)は、やはりメロスの正体が明かされた号です。メロスの正体がゾフィーであることが判明すると、「やはり!」と思うと同時に「自分たちの推理は間違っていなかったんだ!」とテンションが上がったものでした。実際にプロテクターが装着できるフィギュアがあったらいいな……と夢見たキッズも多かったはずです。

 その後は第3の戦士として「アンドロマルス」が登場。プロテクターのデザインも従来のラインにテコ入れがされたようで、次世代の主人公として大々的に取り扱われました。

 しかし世間的にはメロスの正体が明かされたことで一旦の区切りがついていた頃。ゾフィーはウルトラヒーローとして復帰。プロテクターをゾフィーに貸していたメロスも「二代目アンドロメロス」として誌面に登場するようになり、どこかブームは落ち着いている、そんなタイミングでした。

 さてここまで語ってきたアンドロ戦士の物語ですが、実は現在、その物語を再び目にすることは、非常に難しい状況となっています。なぜならすべて、雑誌のグラビアで語られたものであるからです。

 内山まもる先生によるコミカライズが電子書籍で読めますが、それもメロスの正体が判明するまで。マルスやフロルが登場せずに終了しています。映像作品はグラビア展開の続編という立ち位置になっていますから、メロスもゾフィーが変装したものではなく、メロス本人が「二代目」として登場しているもの。そのあたりは雑誌展開の辛い部分だといえるでしょう。

 そういった意味では、当時のグラビア展開の熱気をそのまま味わうのが難しくなっている、貴重な存在がアンドロ戦士たちなのでした。

(気賀沢昌志)

【画像】え…っ!「カッコイイ!」こちらが“異色のプロテクター戦士”たちのビジュアルです(2枚)

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気賀沢昌志

アニメ・ゲーム・映画・VTuberなどエンタメ全般で活動するフリーライター。アニメ制作会社AICを経て編集プロダクションへ、その後フリーランスとなる。現在でも紙媒体を担当し、ラフの作成から執筆までを担当。シナリオ執筆経験もあり、趣味の範囲ではあるものの、アドベンチャーゲーム制作ツールで自作ゲームを制作中。

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