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本当に「植物のように静かに暮らしたい」なら? 理想的な『ジョジョ』スタンドを考察

『ジョジョの奇妙な冒険』第4部のラスボス・吉良吉影は、殺人癖はあるものの「『平穏に暮らすこと』が望み」という、私たちがある意味共感できる部分ももった人物でした。もし、吉良のように殺人衝動もない人が本当に「『植物の心』のような人生」を送るなら、どんなスタンドを身につけるのが理想的でしょうか。。

紙で何でも保管できるのは便利すぎ

殺人鬼でありながらも、静かに暮らすことを求める吉良吉影も描かれた『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』ビジュアル (C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会
殺人鬼でありながらも、静かに暮らすことを求める吉良吉影も描かれた『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』ビジュアル (C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会

「激しい「喜び」はいらない… そのかわり深い「絶望」もない… 「植物の心」のような人生を… そんな「平穏な生活」こそ わたしの目標だったのに…」

 これは『ジョジョの奇妙な冒険』第4部のラスボスで、杜王町に住む会社員・吉良吉影が残した名言です。

 彼はどうしても「手の美しい女性」を殺さずにはいられない癖があったため、対象を爆殺して跡形もなく消すスタンド「キラークイーン」を身に着け、何十年も殺人を繰り返していた変態極悪人でした。しかし、「『平穏な生活』を送りたい」という願望の部分には共感した読者も多いのではないかと思います。

 殺人衝動のせいで最終的には「正義の心」を持つ仗助たちに敗れて早死にしてしまった吉良吉影とは違い、あくまで本当に普通に「植物のように静かに暮らしたい」人はどのようなスタンドを持つのが理想的なのでしょうか。「重罪は犯さない」「他人には迷惑をかけない」ことを前提として考察します。

●ハーヴェスト

 吉良吉影に殺されてしまった中学生・重ちーのスタンド「ハーヴェスト」は、かなり便利な能力です。群体型で、指令を出して町中に落ちている小銭を拾って金稼ぎもできますし、一体ごとに細かい指示を出すことも可能なので、日常の家事もいろいろと楽になるのではないでしょうか。人里離れて山奥などで暮らす場合でも、「ハーヴェスト」なら食べられる野草やキノコを採ってきてくれるので生活に困ることはないと思われます。落とし物の心配もなくなりますね。

●エニグマ

 4部で吉良の父が差し向けた刺客として登場した宮本輝之輔のスタンド「エニグマ」は、生物、物質を紙に変えて保管できる能力を持っています。生物を紙に変える場合、その相手の「『恐怖のサイン』を見抜く」という条件が必要ですが、物質なら固体でも炎でも水でもなんでも「無条件に紙にできる」という点がかなりのチート。熱々のラーメンもその状態のまま紙として保管し、いつでも元に戻して美味しく食べることが可能です。

 この能力があれば外出も旅行もほとんど手ぶらでOKですし、誰かの引っ越しを手伝って謝礼をもらったり、「ウーバーイーツ」のような配達サービスを始めたりもできるので、かなり夢が広がります(紙を傷つけない、スタンド能力がバレないようにする工夫は必要ですが)。

 宮本も仗助たちと戦ったりせずに、もっと健全に営利目的で「エニグマ」を使っていれば、幸せな人生を送れたはずです。

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