30巻くらいで『名探偵コナン』を卒業した人が驚くこと3選 ベルトからボール?
劇場版も毎年大ヒットする国民的マンガ『名探偵コナン』ですが、少年マンガという性質上、大人になって作品を追うのを卒業してしまった人もいるでしょう。今回は、単行本30巻くらいまでチェックしていた人が驚くことを紹介します。
かつての卒業生たちに教えたい 今が一番面白い!それが『名探偵コナン』

少年マンガの宿命のひとつに、「読者の卒業」があります。少年の頃、夢中になっていても、年齢があがるにつれいつの間にか疎遠になっていく……なんてことはよくある話。
22年4月15日に公開された映画もヒット中、「週刊少年サンデー」の連載最長記録を更新し続けている『名探偵コナン』(著:青山剛昌)もまた、その宿命だけは避けられない作品のひとつかもしれません。しかし、子供の頃、夢中になって読んでいた『コナン』が、ここ数年でますますの盛り上がりを見せていることに、少なからぬ驚きを感じている人も少なくないのではないでしょうか。この記事では、そんな『名探偵コナン』を2000年ころから徐々に卒業してしまった人たちが知ったら驚くであろうポイントの一部を、具体的に紹介します。
●ずいぶん前からコナンはサッカーボールをベルトから自由に出せる
1994年に連載が開始された『コナン』は、2000年までにはすでに4作ものアニメ劇場版が公開されていました。さて、この比較的初期の段階で『コナン』を卒業した人は、コナンが「サッカーボールを自由に出し入れできるようになった事実」を知らないかもしれません。
連載初期において、コナンが犯人確保のために「キック力増強シューズ」を使おうとしても周囲に適当なボールがない、なんてことがしばしばありました。ところが2002年発売の単行本37巻で、阿笠博士が開発した「どこでもボール射出ベルト」というとんでもない秘密兵器が登場。こちらはダイヤルを合わせてボタンを押すと、バックルからサッカーボールが飛び出すというもの。ボールが形状を保っていられるのはせいぜい10秒程度とのことですが、その性能も回を増すごとにバージョンアップしていくのです。
●明らかに怪しかったジョディ先生は「黒の組織」ではない
また2000年発売の単行本27巻で初登場したジョディ先生の正体も、「卒業生」はわかっていないままかもしれません。帝丹高校の英語教師としてやってきた彼女ですが、どうにもその挙動は不審な点が目立ち、「黒の組織の一員(ベルモット)」であることが露骨に匂わされていました。
さて、2003年に発売された単行本42巻で、いよいよジョディ先生の正体が判明。彼女は黒の組織ではなく、「FBI捜査官」だったのです。ジョディ=ベルモットは、青山先生による巧みなミスリードだったことが明かされます。ジョディ先生はベルモットを追跡する側の人間でした。真のベルモットの正体は作品に復帰して確認していただきたいですが、「卒業生」にはせめて、ジョディ先生が正義側の人間だったことだけは伝えておきたいところです。
●蘭のクラスにいる「女子高生探偵」世良真純
コナンの本来の姿・工藤新一は高校生探偵でしたが、2011年発売の73巻では「女子高生探偵」の世良真純が蘭のクラスに転校してきます。すでに登場から10年以上経過しており、人気キャラクターに成長した世良ちゃんではありますが、卒業した人からすれば、なかなか衝撃かもしれません。ちなみにボクっ娘です。
彼女の家族構成は、『コナン』の物語のうえでも非常に重要。のちに彼女と赤井秀一が実の兄妹であることが明かされるのですが、「赤井秀一って?」となってしまう人は、やはり今一度2000年ころから読み返していただくより他ありません。
すでに単行本が100巻を突破した『コナン』ですが、原作75巻で初登場の安室さんの人気ぶりもあって、作品の勢いは増すばかりです。毎年メガヒットを飛ばす劇場版のニュースなどを見て、かつての卒業生たちも、「何かとんでもないことがおきている」と、ふたたび単行本を追い始める現象が起きています。連載が後どれほど続くかはわかりませんが、少年時代で卒業してしまうのはもったいない作品なのは間違いありません。
(片野)