胸アツが止まらない! タイトル回収が見事な名作マンガ 真の「寄生獣」とは…
マンガのタイトルは、作品にとって重要な要素。作中のセリフにタイトルの文言が登場することも多く、ネット上で話題になっています。そこで今回は、タイトル回収のタイミングが上手すぎる名作マンガを紹介します。
1話でも終盤でも盛り上がる「タイトル回収」

マンガのタイトルは、読者からの第一印象を左右する重要な要素です。作品によっては、ストーリー上の重要なキーワードとして扱われることも多いでしょう。『ドラゴンボール』など序盤からセリフのなかでタイトルが出てくるマンガがある一方、なかには思いもよらないタイミングでタイトルを回収した作品もありました。今回は、タイトル回収が秀逸で話題になった名作マンガをネット上の声とともに紹介します。
タイトル回収が上手すぎる名作マンガとして、ネット上でも多くの支持を集めているのが『寄生獣』です。『寄生獣』は、1989~1995年に「アフタヌーン」で連載された岩明均先生の作品で、地球に侵略してきた「パラサイト(寄生生物)」と人類が対峙する様子を描いています。作中でマンガのタイトルが登場するのは、パラサイト側の活動を支援する広川が発したセリフでした。
広川は人間でありながら、身勝手な行動を繰り返す人類の愚かさに嫌悪感を抱いている人物。人類を殲滅しようとする寄生生物たちに協力しており、反対勢力から追い詰められた際に「人間どもこそ地球を蝕む寄生虫!! いや…… 寄生獣か!」という名言を残します。作品の重大なメッセージを再認識させられるセリフで、SNSなどでは「寄生獣は寄生生物のことじゃなくて、人間を指していたのか!」「タイミングもセリフも表情も最高」と今でも語り継がれる名シーンとして人気です。
また、アイヌ文化が学べることでも人気の『ゴールデンカムイ』では、クライマックスの近づく27巻で衝撃のタイトル回収がありました。悪役・鶴見中尉がアシリパ(リは小文字)に対し、「触れる者に無惨な死をもたらし どんなカムイよりも醜悪で凶暴で 眩いほどに美しく 黄金色に輝くカムイ(自然やさまざまなものに宿る「神」のような存在)」「いわば…ゴールデンカムイか」と衝撃のタイトル回収名ゼリフを放つのです。
杉元やアシリパたちが追い求めてきた「隠されたアイヌの金塊」が、「かかわる人間に死をもたらす呪い」であることを示す重要シーンで、ファンからは「(複雑な背景を持つ)鶴見中尉が言うからこそゾクゾクくる」「きれいで納得のいくタイトル回収」と人気の場面です。また、「このセリフがあるからこそ最終回付近が感動的」と、悪役側にタイトルを言わせてからのクライマックスでの主人公たち側のアンサーにも注目が集まっています。
また終盤ではなく、序盤のタイトル回収でも人気の名シーンはあります。「月刊少年ガンガン」で連載されていた人気作『鋼の錬金術師』では、第1話の劇的なタイミングでセリフ中にタイトルが登場。主人公エドワード・エルリックが金属製の義肢を露わにするシーンで、彼のふたつ名が「鋼の錬金術師」であることが明かされます。衝撃の展開に、「ストーリー設定も含めて構成が完璧すぎる第1話」と高い評価を得ており、最初から一気に引きこまれた人が多かったようです。
その他、『進撃の巨人』でエレンの宿す巨人がかつて「進撃の巨人」と呼ばれていたことが分かる場面や、『BEASTARS』でメロンを止めたいレゴシがルイに「ビースターズ…なら…」と語りかける場面など、胸アツな「タイトル回収」シーンが支持を集めています。
(マグミクス編集部)