実写映画『東京リベンジャーズ』はなぜ成功した? 要因を考察 続編を作る余地はある?
「続編」で「血のハロウィン」を描くのは難しい?

まず、実写版『東京リベンジャーズ』は、いくつかのストーリー改変によって、続編のシナリオが想像しづらくなったように思います。実写版では、「東京卍会」と「愛美愛主 (めびうす)」の抗争が起きる、原作4巻辺りまでのストーリーがぎゅっとまとめられていました。
約2時間の映画にするためのまとめ方としてはしょうがない部分ではありますが、カットされた部分はもちろん、原作と扱いが変わってしまったキャラもいます。原作では、林田春樹(通称:パーちん)が少年院に入ったことを材料として、マイキーと稀咲鉄太の取引が行われますが、実写版ではパーちんが少年院に入る展開がなくなったため、原作4~8巻にあたる「血のハロウィン編」への繋げ方が、不自然なものになってしまうのです。そのため、続編を製作するとなると、多少強引に「血のハロウィン編」に進めるか、オリジナルストーリーになるという可能性も捨て切れないでしょう。しかし、わざわざ稀咲や半間修二を登場させたのは、「血のハロウィン編」実写化を見越していたからとも考えられます。ビジュアルや演技の再現度はしっかりしていながら、実写版で出番が少なくなってしまった稀咲(演:間宮祥太朗)や、半間(演:清水尋也)は、続編で悪役としての本領を発揮できるのか、気になるところです。
まだ制作されるかどうかも未定ではありますが、1作目の大ヒットがある以上、続編はアクション面や新キャスト含めスケールアップする可能性は高いです。今からどんな内容になるのか、楽しみになってしまいます。
(椎崎麗)