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今日は「8月32日」? 世界線が歪んだ… ゲーマーが語り継ぐエグいバグ

ゲームにプログラムされていない世界線で夏休みを延長するバグに、「ポケモン」ファンおなじみの「なぞの場所」、『牧場物語』の深夜テレビに表示される奇怪な文字列……本記事では、ゲームファンが語り継ぐ少しホラーなバグ、怪しい魅力をもったゲームをご紹介します。

製作側が意図して組み込んだとしたら…それはそれで恐怖!

『ぼくのなつやすみ』のバグは…皮肉にも思える? (C)Sony Interactive Entertainment Inc.
『ぼくのなつやすみ』のバグは…皮肉にも思える? (C)Sony Interactive Entertainment Inc.

 8月31日まで田舎の夏休みをたっぷり満喫、忘れかけてた童心とともにエンディングを迎えたはずが……主人公が目覚めたのは「存在しないはず」の8月32日。

 プログラムされていない架空の世界に突入してしまう、通称「終わらない夏休み」は、PlayStation用ソフト『ぼくのなつやすみ』(以下、ぼくなつ)の発表から2年後に発覚したバグです。

 日付を33日、34日と日を進めていくにつれ、グラフィックと音声が崩壊してゆく怪奇現象は、「ゲーム史上もっとも怖いバグ」として語り草になっています。「8月32日」でもある9月1日の今日、ゲームファンが今なおウワサしている、少しオカルトチックなバグをご紹介します。

 製作側が意図していない場所にたどり着けてしまう点でいえば、ニンテンドーDS用ソフト『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』の「なぞの場所」バグが有名です。

 本来であれば通り抜けられない壁をすり抜けた先に存在する真っ暗な空間のなか、正しい道筋を進むことで「幻のポケモン」が簡単に手に入ってしまうことから、このバグ技はユーザーの間で瞬く間に伝播しました。

 しかし、本来進めないはずのエリアになぜ「なぞのばしょ」と名がついているのか……。また、誤った手順をふむことで、最悪の場合、データを消去しなければならない事態に陥ってしまうからなのです。それは、ゲーマーにとってホラーとまた違った意味での恐怖でしょう。

『ぼくなつ』同様、作品の持つ牧歌的な世界観とのギャップが恐ろしいバグは、ファーミングシミュレーションゲームの金字塔『牧場物語』シリーズでも発見されています。ゲームボーイアドバンス用ソフト『牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち』には、午前4時44分にテレビをつけることで、444444……と、不可解な文字列が延々表示されるバグが存在します。

 文字列のなか、ときおり「忌」「呪」など、まがまがしい文字がランダムに挟まれることも、恐怖を助長させる一因となっています。

 支離滅裂な文字列が表示されるバグといえば、PlayStation 2用ソフト『かまいたちの夜2』を連想された方も多いかもしれません。牧場を運営、ゆったりと遊ぶタイトルに、なぜ、戦慄の小ネタが採用されたのかは謎のままです。

 正確には、製作側が意図して用意したギミックであれば「バグ」と定義づけられないのかもしれません。しかし、映画やアニメ、音楽同様、「いわくつき」は、ゲームを違った側面からも魅力的な作品にする、怪しい魅力を持っています。

(ふみくん)

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