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アニメ『ルパン三世』の始まり「第1シリーズ」 最高視聴率を達成した意外な経緯とは?

再放送で人気を獲得、後のシリーズの礎へ

名曲ぞろいだった『ルパン三世』第1シリーズの主題歌と音楽を収録した、「ルパン三世 71ME TRACKS」(バップ)
名曲ぞろいだった『ルパン三世』第1シリーズの主題歌と音楽を収録した、「ルパン三世 71ME TRACKS」(バップ)

 1971年にようやく放送が開始されたものの、アニメを流せば視聴率が取れると考えられていた時代でありながら、第1シリーズは第1話で6%、その後も3%というありえない低視聴率を記録してしまいます。結果として大人向け路線は変更を余儀なくされ、新たに高畑勲氏と宮崎駿氏を演出として加え、再出発をはかることとなりました。

 高畑氏と宮崎氏は上手く軌道修正を行い、視聴率も9%程度とある程度は持ち直したものの、23話での打ち切りが決まってしまいます。しかし当初から全26話の予定であり、1話完結型の作品である『ルパン三世』にとっては大きなダメージとはならなかったようです。

 そして本放送終了後こそが、第1シリーズの真骨頂と言えるでしょう。放送料が安かったこともあり日本各地で再放送が繰り返し行われ、時には夕方に20%を超える高視聴率を叩き出すなど、作品のクオリティの高さが証明されたのです。

 特に1978年12月8日の夕方に日本テレビで放送された最終回の再放送は32.5%の視聴率を記録しており、これは「ルパン三世」シリーズの最高視聴率となっています。アニメの視聴形態が多様化した今、この視聴率を超えることはおそらく二度とないでしょう。

 第1シリーズの再放送が好評を博したことにより、約5年後に「第2シリーズ」の製作が決定。こちらもやはり膨大な数の再放送が行われ、『ルパン三世』が国民的作品として定着するための原動力となりました。

 なお、第1シリーズでは石川五ェ門役を大塚周夫氏が務めていましたが、第2シリーズでは井上真樹夫氏に交代しています。周夫氏の息子であり、現在は小林氏の後を継いで次元大介役を務める大塚明夫氏から「なぜ親父は五ェ門をやめたんでしょう?」と尋ねられた小林氏は、答えに窮しながらも「さぞ先輩も無念だったに違いない」と書き残しています。関係者の多くが惜しまれながら世を去っていくなか、その理由が明かされることはもうないのかもしれません。

(早川清一朗)

※本文の一部を修正しました。(2022.10.25 22:40)

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