『こち亀』両さんの「グッとくる」名言5選 今の時代のほうが刺さる?
連載期間が40年に及ぶ、長寿マンガ『こち亀』で両さんが残した数々の名言。中には社会の現実を突きつけるようなバッサリ切り込むセリフもあります。令和にも通じるセリフを紹介しましょう。
令和になって共感する!両さんのセリフが話題に

「週刊少年ジャンプ」(集英社)で40年にわたり連載されていた人気マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。主人公の両さんこと両津勘吉は短気で荒っぽい性格ですが、時折人間味にあふれた一面も見せています。両作中で数々の問題を起こしながらも、心に刺さる多くの名言を残していました。なかでも今回は、両さんが社会の現実を教えるセリフを紹介します。
まずは「人ゴミの中でしか文句をいえんのは日本人の悪いクセだ」。仕事中の両さんが住民から「ポリ公」と言われたことに対し、誰が言ったか問い詰めても名乗らなかったために放ったセリフです。30年以上も前に描かれたシーンですが、匿名なら好きなことが言えてしまう今の日本人にも通じていますね。
ふたつめは「人の趣味にまで文句をいわれる筋合いはねぇ!」。大原部長から「同じ趣味ならもっと高等な物にしろ!」と、言われた両さんが人の趣味に文句を言うなと言い返しました。多様性が認められるようになった現代では、人の趣味嗜好にとやかく言うと相手を怒らせてしまうでしょう。読者からも「昭和から令和を生きる人たちまで、幅広く共感できるところがすごい……」という声が見られます。
「グチなどいう前に、世の中自分で変える気持ちが大事だ!」は、両さんが飲みの席で言った言葉。両さんと一緒に飲んでいたとあるふたりは酔いが回って、「世の中不公平だね」「生活が全然よくなりゃしない」と愚痴をこぼしました。そこで両さんは上記の発言で奮起させ、言葉が心に刺さったふたりは号泣しています。
最後にひとつ。河川敷で両さんと同僚の中川が草野球を見ながら、湯豆腐を食べるときに言った言葉です。「初夏に湯豆腐なんてユニークですね先輩!」と言う至極まっとうな中川に対し、両さんは「われわれプロは世間様と同じことしてちゃいかん! 世の流れに逆流してこそおもしろみがある」と返しました。協調性が重んじられる現代社会において、人と違うことを始めるときに背中を押してくれる一言です。
大原部長などに叱られるシーンも多い両さん。破天荒な行動や言動が目立つ彼ですが、もしかすると「世直し」の一環で行っていることなのかもしれませんね。
(LUIS FIELD)