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「意外と知らない」『こち亀』の最終回 両さんの最後のセリフに「涙が出る」

2016年に多くのファンに惜しまれつつ連載完結を迎えたマンガ『こち亀』の意外と知らない最終回とは。アニメ版とまったく違った?

8年間放送されたアニメ版の最終回とは?

TVアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』ビジュアル(画像はプレスリリースより) (C)秋本治・アトリエびーだま/集英社・ADK)
TVアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』ビジュアル(画像はプレスリリースより) (C)秋本治・アトリエびーだま/集英社・ADK)

「週刊少年ジャンプ」にて40年もの長期連載が続き、2016年に完結した秋本治先生によるマンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称『こち亀』。舞台となった亀有に記念館が開設されるなど、いまも話題を振りまいています。

 多くのファンに惜しまれつつ最終回を迎えた『こち亀』ですが、最終回の内容は知らない、覚えていないという人も多いのではないでしょうか。そこで、ここではそれぞれ異なる結末を迎えたアニメと原作マンガ、ふたつの最終回を紹介します。

 アニメ版最終回は、1996年12月19日に3本放送の特番が組まれ、その最後のエピソード、第344話「さよなら両さん大作戦」が最終話となります。原作にはないアニメオリジナル脚本です。

 物語はささいなきっかけから幕を開けます。部下の「寺井洋一」が評判のたい焼きを買ってくるも主人公「両津勘吉」のぶんが足りませんでした。自身の扱いが軽んじられたことに激怒する両津。しかし部下の「秋本・カトリーヌ・麗子」からは「子供みたい」と呆れられ、「大原大次郎」部長には「お前がいなくなったところで誰も困りはせん!」と怒鳴り返される始末。

 その翌日、両津の態度は一変し、真面目に働き始めます。部長は「どうせ3日と続きはせん」と軽く見るも、両津は職務に励み続け、その一方で周囲には「ま、わしにも色々あってな」「立つ鳥後を逃がさずって言うしな……」などと意味深な発言をしていました。

 やがて葛飾署内ではある噂が流れ始めました。両津が葛飾署から本庁に異動になるというのです。そして署長が警視総監から受けた電話で、それが事実だと明らかになりました。

「言い出しづらくて。みんなに迷惑をかけてきただろ」と控えめに語る両津。周囲は一転して感傷的なムードになり、打って変わって両津に優しく接するようになりました。

 実は、全ては両津の策略で、警視総監の電話も実は両津が声を変換してかけたものだったのです。「しばらくはこの状態を楽しませしてもらおう」と決め込む両津ですが、その効果は本人の予想をはるかに超えていました。

 そして、いよいよ訪れた葛飾署勤務のウソの最終日。両津が派出所に到着すると、「さよなら両さん、本庁でもお元気で!!」の横断幕が掲げられ、大勢の関係者が取り囲み、盛大な送別会が用意されていました。とてもじゃないですけど、言い出せない雰囲気に困惑する両津。

 そんななか、署長にあてに1本の電話がかかってきます。電話の相手は本物の警視総監からで「そんな話(※両津の本庁への移動)は知らない」と、ついに両津の悪事が暴露されてしまいました。

「引っ込みがつかなくてどうしようかと思ってたんですよ」と弁明する両津ですが、周囲は怒り心頭です。一同が激怒するなか、両津は「わしがいられるようになったっていうのになんで怒ってるの~っ!?」と逃げようとし、いつものドタバタで終えました。

 なお、本放送時には、両津を筆頭に全員がそろって「みんな8年間どうもありがとう。また必ずどこかで会おうぜ!さようなら!!」とメッセージを伝える5分ほどの映像が付いていました。

 こちらはショートドラマ形式で、寝坊した両津が自転車をこいで大慌てで派出所へ向かう最中、さまざまなトラブルを発生させて大勢の人に追われる形になり、勢い余って派出所を破壊して到着。いったんワイプしてメッセージを伝えた後、「後は任せた」と逃げる両津と、怒り心頭の大原部長ら一同……と、これまたお約束のパターンでした。

【画像】えっ、すっげぇ美人! こちらがグラビアアイドル・原幹恵が演じた『こち亀』麗子の舞台版ビジュアルです(5枚)

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