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『バースデー・ワンダーランド』原恵一監督インタビュー 目指すのは”日本にない新鮮さ”

色彩豊かな”異世界”表現にこだわる

『バースデー・ワンダーランド』ポスター (C)柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会
『バースデー・ワンダーランド』ポスター (C)柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会

ーー原監督にとって、SF(すこし・ふしぎ)ワールドを提唱した藤子・F・不二雄先生の作品はやはり大きな存在ですよね。

 うん、それもありますが、テレビ版『ドラえもん』(テレビ朝日系)で僕は演出デビューしたこともあり、僕としては長年にわたって『ドラえもん』シリーズに関わってきたことで、やり残したことはそうそうないんですよ(苦笑)。

ーー新鮮さを求めてのファンタジー映画への挑戦でもあるようですね。主人公のアカネ(声:松岡茉優)たちが冒険するワンダーランドは、極彩色に溢れたアニメーションならではの世界です。

 そうです。色彩豊かになることはかなり意識しました。アカネたちは、穏やかなケイトウの村や雪に覆われたソコビエの町などを巡ることになる。観客のみなさんが「次はどんな色の世界になるんだろう」と期待してくれるものにしたいなと考えたんです。

 現実ではありえない世界をアカネたちに冒険させることで、「あぁ、これがファンタジー作品の良さなんだ」と気づきました。現実に縛られる必要がないし、自由な世界を生み出すことができるのがファンタジーの面白さなんだと、作りながら実感しました。ずっとファンタジーに興味を持てずにいましたが、まぁ、やれば出来るなと(笑)。

日本のアニメを深く知っていた、イリヤ・クブシノブ

ーー今回はロシア出身のイラストレーターであるイリヤ・クブシノブさんをキャラクターデザインに起用したことも大きなチャレンジだったと思います。

 キャラクターデザインをどうしようかと考えていたときに、たまたま入った書店でイリヤの画集『MOMENTARY』(パイ インターナショナル)が目に入ったんです。「あっ、これだ!」と思い、すぐにコンタクトしました。イリヤも日本のアニメ業界で仕事をしたいという願望を持っていたので、それでトントン拍子で決まった。彼は日本文化に精通していて、僕なんかよりも日本のアニメを観ています。日本のアニメ作品のスタッフ名まで、すごく知っているんですよ。

【画像】「クレしん」の原恵一監督が描くファンタジー世界(21枚)

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