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『バースデー・ワンダーランド』原恵一監督インタビュー 目指すのは”日本にない新鮮さ”

日本のアニメにはない"新鮮さ"が欲しかった

アカネたちの眼の前にはワンダーランドが広がっている(C)柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会
アカネたちの眼の前にはワンダーランドが広がっている(C)柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会

ーーイリヤさんはInstagramでは大変な人気ですが、日本のアニメーション業界での仕事は初めて。どのようなオーダーを?

 彼の画集が気に入っていたので、僕からは特別な注文はしていません。彼が描く女性キャラクターなら、間違いないだろうと思っていましたから。もちろん、どんなプロポーションにするかとか、髪型はどうするかとかなど打ち合わせるために、いろんなパターンは描いてもらいましたけど。

ーー原監督の作品にこれまで登場してきたキャラクターたちは、いわゆるスタジオジブリ風や『エヴァンゲリオン』風のキャラクターとは違いますよね。

 そのことは、いつも意識しています。「何々風なキャラ」といったものにはしたくないんです。それで、(『クレヨンしんちゃん』シリーズ以降は)いつもキャラクターデザインは変えてきました。今回も名前のある日本人デザイナーに頼むこともできたと思いますが、今までの日本のアニメにはない新鮮さが欲しかった。その点で、イリヤは僕の中でいちばんフィットしたんです。

ーーイリヤさんは日本のコミックやアニメから影響を受けたこともあり、彼が描く女性キャラクターはとても日本人っぽいけれど、どこかファンタジックな雰囲気を漂わせています。

 僕は彼の画集を初めて見たとき、「この人、変わったペンネームだけど、日本人じゃないの?」と思ったんです(笑)。日本人が描いたようにしか見えませんでしたから。モスクワの美術学院出身のロシア人だと知って、驚きました。それもあって、彼がデザインしたキャラクターや彼の世界観をもっと見たいと僕自身が思ったんです。

『バースデー・ワンダーワールド』をご覧になる方は、「こんなの、今まで見たことない!」とワクワクしてもらえると思います。今、イリヤは日本在住で、これからも日本で仕事を続けたいそうです。彼は女性キャラクターが得意なことで知られていますが、実は描ける絵の幅はとても広い。アカネたち主要キャラクターだけでなく、ファンタジー世界のユニークな住人たちも彼が生み出してくれたものです。これまでは毎回のようにキャラクターデザインを変えてきましたが、イリヤには今後も仕事を頼みたいなと思っているんです。

【画像】「クレしん」の原恵一監督が描くファンタジー世界(21枚)

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