【春アニメ1話レビュー】『進撃の巨人』本作最大の真実と「海」に近づく、第3期パート2
アニメ化のみならずさまざまな媒体で関連作品が展開されている、超人気マンガ作品『進撃の巨人』。物語の核に迫る『進撃の巨人 Season 3 Part.2』が放送開始されました。第1話の内容から作品の楽しみどころを紹介します。
"かつてないほどの絶望"から始まる物語
2019年4月28日(土)深夜に放送が始まった、アニメ『進撃の巨人 Season 3 Part.2』(NHK)。原作『進撃の巨人』(諫山創/講談社)は別冊少年マガジンで2009年から現在も連載中の人気作品で、その原作第73話をアニメ化したのがPart.2の第1話です。
物語を簡単に紹介します。人類は突如出現した「巨人」によって絶滅の危機に瀕していました。生き残るために人類は自ら三重の50m級の壁を作り上げ、自身を閉じ込めることで巨人から身を守り、辛うじて生活していました。
壁の外側から中央に向かって3つの区画に分け、「ウォール・マリア」「ウォール・ローゼ」「ウォール・シーナ」と言います。もちろん、王や貴族などは一番内側の壁の中にいて、貧しい人びとほど危険な外側に住んでいます。
壁の中の生活に全ての人が満足していたわけではなく、外の世界に憧れる者もわずかですがいました。主人公のエレン(CV:梶裕貴)もその一人です。エレンは幼馴染のミカサ(CV:石川由依)、同じく外の世界に憧れる少年アルミン(CV:井上麻里奈)と平和な日々を壁の中で過ごしていました。
しかし、エレンが10歳となった時、突如、50mの壁を超える「超大型巨人」によって壁の扉が破られ、人類は「ウォール・マリア」を放棄し、人類の生活圏は「ウォール・ローゼ」まで後退することになってしまいました。目の前で母を食べられたエレンは巨人への復讐を誓い、ミカサ、アルミンと共に外の世界で巨人と戦う「調査兵団」に入団を希望し、「第104期訓練兵団」に入団するのです。
かつてないほどの絶望的な状況から始まる本作は、多くの人間が食べられるという過激描写や巨人や壁の中の人類、外の世界など、謎が多い設定が話題になりました。
エレンたちに立ちはだかる巨人たちは、同作品のなかで恐怖の象徴として描かれています。見た目は裸の大きな人間ですが、笑っているのか悲しんでいるのか、まるで読み取れない表情を浮かべ、手当たり次第に人間に襲いかかります。私たちが生理的に恐怖を感じるデザインともいえ、思わず「うわ」と声を上げてしまいそうになります。