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海外ファンが「困惑」した日本アニメの規制表現 なぜか『北斗』ケンシロウが「高校生」に

今や世界中に認められた日本のアニメ。その海外進出の歴史は古く、AmazonプライムビデオやNetflix のようなサブスクが普及するよりもはるか以前から、世界中でTV放送されていました。最近の成功は長年の努力があってのことでしょう。しかしTV放送には厳しいルールがあり、国によっては放送された内容がオリジナルと異なるケースがあります。

数十年前からグローバル化していた日本アニメ

くわえタバコがトレードマーク 画像は『ONE PIECE Log Collection “NAVARON”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)
くわえタバコがトレードマーク 画像は『ONE PIECE Log Collection “NAVARON”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

 幅広いテーマと自由な表現が特徴の日本アニメ。しかし海外では規制の壁にぶつかって、修正された作品が放送されたことがありました。

 この記事では海外で規制の対象となった表現や設定について紹介します。

●タバコがキャンディーに!

 ひとつ目の規制はタバコです。アメリカではタバコの規制が厳しく、子供向けの番組では小道具として使うことも許されません。アメリカにおける放送に関する監督機関、Federal Communications Commission(FCC) ではタバコは「薬物使用の制限」の範疇に含まれています。

 そのためアメリカ版の『ワンピース』では、サンジのタバコがチュッパチャップスのような棒つきキャンディーに改変されました。キャンディーをくわえて戦うサンジ、当然、勝利後の一服シーンはカットされます。

 しかしこの規制で最も大きな影響を受けたのは「もくもくの実」の能力者であるスモーカー大佐です。彼のトレードマークの葉巻は削除され、口から煙を吐く「チェイサー大佐」に改変されました。ふたりともキャラクターイメージが大きく異なりますね。

●シンジ、キスしよっか?

 ふたつ目の規制は性愛に関するものです。中国では性愛の規制が厳しく、キスシーンの放送が禁止されています。そのため『新世紀エヴァンゲリオン』が『天鷹戦士』として放送された際、15話にあったアスカとシンジのキスシーンが変更されました。

 キスの代わりになんとアスカは「退屈だから歌を歌いましょ」というのです。あのシーンは寂しがり屋のアスカの内面の一端が描かれる重要なシーンなのですが、改変によって意味不明なものになってしまいました。この他にも多くの修正がある『天鷹戦士』は中国のオタクの間で黒歴史として知られています。

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