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『千と千尋』DVD特典は「ハクのおにぎり」フィギュア 宮崎駿が握ったけど形が違った

『千と千尋』のDVD予約特典は、「おにぎり」のフィギュアでした。しかし、その形を見てみると、とある事実に気付かされます。

DVDの不思議な特典

『千と千尋の神隠し』静止画 (C)2001 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NDDTM
『千と千尋の神隠し』静止画 (C)2001 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NDDTM

 映画『千と千尋の神隠し』(監督、脚本:宮崎駿)の公開から、四半世紀が経過しました。その翌年2002年にはビデオ、DVDも発売され、こちらもまた大ヒットを記録します。さて、この『千と千尋』のビデオ、DVDには、ちょっと不思議な「予約特典」があったことを覚えていますか。

 それは「おにぎりのフィギュア」でした。正確には、「ハクのおにぎりフィギュア」です。

 確かに『千と千尋』の劇中において、「ハク」が「千尋」におにぎりを食べさせるシーンは、非常に印象的です。おさえつけていた恐怖が一時的に緩み、千尋の目から大粒の涙がぽろぽろと流れる場面は、何度観ても胸を打つ名場面でした。

 この場面が『千と千尋』屈指の名場面であることは、疑いようがありません。しかし、それと予約特典は別です。ハクや「カオナシ」などのキャラクターのフィギュアではなく、あのおにぎりをフィギュア化するのは、さすがとしか言いようがありません。

 この不思議な予約特典には、ジブリの「いのち」に関するメッセージが込められています。このおにぎりフィギュアのパッケージには、次のような文章が記されていました。

「おにぎりは、働くこと、食べることの価値のシンボルです。それは、ひいては『生きること』の価値をたたえることにもつながっています」

 また、この「おにぎりフィギュア」の原型は、宮崎駿氏が実際に握ったおにぎりを元に再現しており、パッケージにはおひつのご飯を両手でにぎる宮崎氏の写真も掲載されていました。最初は不思議に思えたこの特典も、そこに込められた想いが分かれば実に温かいものに……。

 いや、待ってください。これだと、「ハクのおにぎり」の再現になっていないのではないでしょうか? 名称こそ「ハクのおにぎりフィギュア」ですが、宮崎氏が握っている写真まで掲載されていれば、それはもう「ハヤオのおにぎり」としか思えません。

 しかも、、おにぎりフィギュアの形を見てみると……劇中に登場したものとは違うのです。ハクが千尋に渡したおにぎりは三角形でしたが、このフィギュアはころっと丸い形をしていました。となると、いよいよ「ハクのおにぎり」要素は薄まっています。

 こちらのフィギュアは非売品です。「ハクのおにぎり」でも「ハヤオのおにぎり」でも、込められた思いに変わりはありません。お持ちの方は、どうぞ末長く大事にしてください。

(片野)

【画像】え、「キレイな形」 コチラがDVD特典になった『千と千尋の神隠し』ハクの「おにぎり」です

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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