【漫画】殺しも合法化された世界で「拷問」のバイト エグい仕事でも職場のゆるさが「絶妙」
拷問も合法化されている世界。主人公は先輩や新人の仲間たちとともに、拷問を請け負う会社でアルバイトとして働いています。物語の設定は刺激的ではありながら、描かれているのは彼らのゆるい日常。次見やをらさんのちょっとブラックな4コマコメディが人気です。
あくまでもメインは「日常」

殺しや拷問が合法化された世界で、主人公のセロは拷問請負業者・株式会社スピリタスのアルバイトをしています。一番の古株で拷問のイロハを教えてくれた先輩のシウとともに、明るく仕事に励む日々です。そんなアットホームな職場に、やがて新人バイトの仲間たちも加わって……。
この斬新な設定のブラックコメディは、次見やをらさん(@Cuenta__Atras)の4コマ作品『拷問バイトくんの日常』です。作中にグロテスクな描写は含まれず、拷問という仕事内容と職場のゆるさにギャップがあり、セロたちの日常は多くの読者から人気を集めています。ダ・ヴィンチとニコニコが運営する「次にくるマンガ大賞 2023」では、Webマンガ部門にノミネートされました。
Twitter(X)でも公開されている第1話には「セロくん推しになりました。でも皆好き」「話のテンポが良くて面白かった」「拷問は絶対無理だけど、自分にもこんな楽しく働けるバイト先見つからないかな」といった多数のコメントが寄せられています。投稿に8.8万いいねが付き、リツイート(リポスト)も1.5万件を超えた話題作です。
作者の次見やをらさんに、お話を聞きました。
ーーあらためて『拷問バイトくんの日常』のお話が生まれたきっかけを教えて下さい。
よくあるマンガやアニメで拷問しているキャラが「(こんなに喋らないとは)強情な奴だ……」と言うシーンに対して、「本当に相手が何も知らなかったら?」とふと考えました。その場合どうしたら許されるかと想像をしたところ「バイトだから」という発想になり「拷問バイト」という設定を思い付きました。
ーー「拷問」という刺激的な題材の作品を描くうえで、特に気を配っているポイントなどはありますか?
直接的に残虐な描写はなるべく控えるようにしています。拷問という題材をメインに据えておいて矛盾するようですが、描きたいのはあくまで現実とは異なる常識のなかで生きているキャラの日常なので、直接的な描写は必要ないかなと思っているので。
ーー制作の際に、4コマならではの苦労する点などもありましたら教えて下さい。
4コマ作品では、1話を通してコマ数とオチのコマが決まっています。描きたい内容や流れをそこに合わせるということが、コマ割りを必要とするマンガを描くときより少し苦労します。

ーー作品へのこれまでの読者からの反応では、どのような声が特に印象に残っていますか?
ストーリーが進むなかで、よりキャラクターを好きになったというような感想は特にうれしいです。
ーー2023年8月29日(火)発売の単行本の第2巻についても、収録内容や見どころを教えて下さい。
描き下ろし含めてメインキャラのいろいろな面が見える回が多いので、楽しく読んでもらえたらいいなと思います。
ーー本作は「次にくるマンガ大賞2023」にもノミネートされています。ご感想やファンへのメッセージなどがあればお願いします。
ノミネートもそうですが、これまで描いた作品では体験できなかった機会にたくさん恵まれています。これもひとえに『拷問バイトくんの日常』を楽しんで下さっている読者の皆さんのおかげです。これからも彼らの日常に寄り添っていただけたらうれしいです。どうぞよろしくお願いします。
●次見やをらさん 過去のインタビュー
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(マグミクス編集部)