4作目以降には誰が? 実写『キングダム』未登場「強烈キャラ」のキャスト予想
穏やかな老将、顔芸も強烈だった女王様キャラのキャスト予想は?
●廉頗(れんぱ)

顔中傷だらけで、元「趙国三大天」のひとりの百戦錬磨の名将である廉頗は豪快な一面を持つキャラクターです。主人公・信に対し、愛用の矛で一撃を与えたシーンなど、強烈な武力を発揮しました。
また、山陽攻略戦では自身の立場を考慮して魏で人望の厚い白亀西を総大将に任命するなど、柔軟に戦況を見極める力も持っています。力任せに戦うのではなく、秦国総大将・蒙ゴウが長い時間をかけて考案した「対廉頗用防御陣」を一目見て把握、次々と突破して本陣のある山頂へとたどり着く形でも活躍を見せました。
廉頗を演じるキャストに求められるのは、屈強さだけではなく、かつて共に戦ってきた同士が次々と討たれる悲哀や孤独感を漂わせる演技力です。それを踏まえると、高い演技力で豪快な雰囲気と孤独感を再現できる名俳優・役所広司さんや、草刈正雄さんをキャストに希望するファンが多くいました。特に役所さんはドラマ『VIVANT』のラスボス役で話題になったばかりで、カリスマ的敵役としてのイメージが強くなっていそうです。
●蒙ゴウ
屈強で好戦的な武将が多い『キングダム』において、穏やかな雰囲気で「フォッフォ」と笑う優しそうな蒙ゴウは、珍しいキャラクターに思えるかもしれません。蒙ゴウは自他ともに認める「凡将」ですが、戦闘で負傷した部下を気遣うといった一面で、周囲から支持を集めています。実際に元野盗だった桓騎や野心を秘めた王翦も蒙ゴウには従っており、どのような相手であっても心をつかむ術に長けていました。
柔和で安定感があり、相手と真摯に向き合う姿勢を持つ蒙ゴウを演じるキャストは、名バイプレイヤーとしてさまざまな作品を縁の下から支えていた俳優・木場勝己さんや、優しくて気のいい役柄のイメージも強い西田敏行さんをイメージする声もあります。特に木場さんは実写版『ゴールデンカムイ』でも剣の達人・永倉新八を演じることが決定しており、実は武力面でもかなりの実力を持つ蒙ゴウ役で期待されているようです。
●カ燐(かりん)
羌カイ(きょうかい)や楊端和(ようたんわ)など、『キングダム』には強くて美しい女性キャラクターも少なくありません。他国が一斉に秦を攻めてくる「合従軍編」から登場した楚国の大将軍・カ燐もそのひとりで、合従軍の総大将・春申君(しゅんしんくん)からも「性格に難あれど優秀」と評される強烈な人物として描かれています。
カ燐は体格の良い周囲の武将に負けずとも劣らない高身長なキャラですが、それがコンプレックスであることから触れようものなら即斬首を命じていました。部下を蹴り付けて首の骨をへし折るほどのパワーを持ち、戦術においても相手を翻弄するカ燐は、作中屈指の女傑で特に実写化が難しそうなキャラです。
そんなカ燐を演じてほしいキャスト候補としては、体格面は別として、特に元宝塚歌劇団のトップスターでクールな雰囲気が魅力の天海祐希さんがあげられています。天海さんは2005年に放送されたドラマ『女王の教室』で強権的な態度でクラスを支配する教師・阿久津を演じており、強烈な印象を視聴者へと与えました。その後もカリスマ的女性キャラクターを多数演じており、「女王様気質で周囲の武将にも負けない個性を持つカ燐も十分に演じられるはず」という意見も見られます。リアリティの面を考えれば、敢えて身長を再現する必要はないかもしれません。
その他、信と切磋琢磨する同世代の王賁(おうほん)や蒙恬(もうてん)、山陽攻略戦で信と死闘を繰り広げた廉頗四天王のひとり・輪虎(りんこ)など、実写版にも登場するならかなりの豪華キャストが予想されるキャラはまだまだいます。日本を代表する俳優が続々と参戦し、もはや誰がキャスティングされても不思議ではない実写『キングダム』シリーズから目が離せません。
(田中泉)