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恋人が殺し合う悲劇も…どう転んでも後味の悪い「ガンダム」シリーズに見る同士討ち

最も悲劇的な同士討ちは、ザンスカールのあのふたり!?

キスハールとカリンガの乗機「リグ・シャッコー」。画像はBANDAI SPIRITS「1/144 リグシャッコー」 (C)創通・サンライズ
キスハールとカリンガの乗機「リグ・シャッコー」。画像はBANDAI SPIRITS「1/144 リグシャッコー」 (C)創通・サンライズ

 そして最後は、「ガンダム」シリーズで最も悲劇的といえる、『機動戦士Vガンダム』のキスハール・バグワットとカリンガ・フォーゲルによる恋人どうしの同士討ちです。

 主人公ウッソたちが乗る、物資運搬船に偽装した小型艇「ホワイトアーク」に対し、これと敵対するザンスカールの近衛師団、キスハールとカリンガ(ともにリグ・シャッコー搭乗)が臨検をするところからストーリーは始まります。この際、ウッソの同僚パイロットであるマーベットが妊婦であると主張すると、カリンガは興味を示し、それを見たキスハールはカリンガに「戦争が終わったら僕の子どもを産んでくれないかな?」と、無骨な求婚を口にします。突然のことに船内は沸き立ち、ほっこりムードとなりました。

 その後、キスハールはMSごと「ホワイトアーク」に拉致され、その姿を見たカリンガは、彼が死んだものと思い込んでしまいます。しかしキスハールは、すぐに「リグ・シャッコー」に乗り込み艦を脱出すると、弔いに燃えるカリンガら近衛師団と接触しました。

 キスハールの「リグ・シャッコー」を見たカリンガは、「キスハールが生きているのか?」と希望を見出しますが、ともに出撃したファラ・グリフォンは「白い奴は、敵のMSを使うなど得意なところ」とそそのかし、カリンガの復讐心をたきつけます。

 カリンガは仇をとるため、キスハールが操縦しているとは知らない「リグ・シャッコー」に攻撃を加え、やがて両者はビームサーベルでの相討ちになりました。深い傷を負った2人がコックピットから脱出すると、カリンガはそこでようやく、キスハールが生きていたことに気づくのです。

 暗い宇宙空間で抱擁するふたり、キスハールは「今から僕たちの結婚式をしよう」と手をとると、カリンガは事切れそうになりながらも「あなたに会えて幸せだった」と告げます。愛を確かめあった直後、乗っていたMSが爆発し、ふたりは巻き込まれてしまいました。

 前半のほっこりエピソードから、落差の大きい残酷で悲劇的な同士討ちという末路……視聴者に強いインパクトを残したシーンではないでしょうか。

(南城与右衛門)

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