意外と覚えてないジャンプ黄金期作家の「次回作」 時にはアニメ化された作品も?
一度連載を終了しながらも復活した作品があった
アニメになった人気マンガといえば、4度もTVアニメが製作された『キャプテン翼』を忘れてはいけません。その人気は日本国内だけにとどまらず、世界的にもヒットした作品です。
その作者である高橋陽一先生は、『キャプテン翼』がデビュー作でした。そして、この作品によって日本のサッカー事情が大きく動き出したことはよく知られています。しかし、高橋先生はサッカーに限らず、さまざまなスポーツに造詣が深い人でした。
そのためか、『キャプテン翼』終了後には、さまざまなジャンルのスポーツマンガを手がけています。それが、『翔の伝説』(テニス)、『エース!』(野球)、『CHIBI』(ボクシング)などでした。なかには1年以上の連載作品もありますが、いずれも大きなヒットとはならずに連載終了を迎えています。
しかし、Jリーグ発足に伴うサッカー人気の高まりによって『キャプテン翼』特別編を短期集中連載で描いたところ好評を得て、ふたたび『キャプテン翼 ワールドユース編』という形で連載を再開しました。この時、2度目のTVアニメ化も果たします。
その後、『-蹴球伝-フィールドの狼 FW陣!』や、「週刊少年チャンピオン」で連載開始した『ハングリーハート WILD STRIKER』など、サッカーマンガを中心に活躍するようになり、第一人者としての地位を不動のものとしました。
高橋先生は現在も、ライフワークとして『キャプテン翼』を描き続けています。しかも、連載終了後も物語を最終回まで残すことを宣言し、「ネーム(絵コンテ)」などの形で制作を続ける意向を示しました。。
同じく現在も連載が再開して継続中で、2024年には「完璧超人始祖編」がTVアニメ化されることが発表されたのが、ゆでたまご先生の『キン肉マン』です。
『キン肉マン』はもともとギャグマンガとしてスタートしながらも、格闘技ものへと転身して一大ヒット作品となりました。それゆえに、ゆでたまご先生の得意ジャンルは格闘技ものというイメージがありますが、『キン肉マン』以降の作品を並べていくとそうでもないことがわかるでしょう。
『キン肉マン』後の連載作品だった『ゆうれい小僧がやってきた!』は妖怪もの、その次回作『SCRAP三太夫』はロボットの刑事ものという、別ジャンルの作品になっています。この他にも「少年エース」で連載された『グルマンくん』はグルメマンガと、その引き出しの多さを示してくれました。
この後、「週刊プレイボーイ」で最初は短期連載だった『キン肉マン』の続編『キン肉マンII世』が好評となります。そして、本家を超える14年におよぶ長期作品となりました。この後、異例の新シリーズとして2011年から『キン肉マン』が連載復活したわけです。
この『キン肉マン』がかつてのファンたちを呼び戻し、新たにアニメ化までされるまで盛り上がったわけですから、創作を超えたドラマチックな展開と言わざるを得ません。昨今、数十年前のマンガが新たにTVアニメとしてリメイクされることが多いのですが、『キン肉マン』のような新作続編のアニメ化は異例と言えるでしょう。
こうしてヒット作の陰に隠された作品群を思い出すと、もう一度読み直してみようと思うから不思議なものです。
(加々美利治)




