てこ入れも報われず… 戦隊を一時終了させた『ジャッカー電撃隊』の子供ウケしなかった要素
ビッグワンの登場が番組を根底から変えた
![「スーパー戦隊シリーズ ジャッカー電撃隊 Vol.6 [DVD]」(東映)](https://magmix.jp/wp-content/uploads/2024/03/240218-ja-02-217x300.jpg)
子供たちの戸惑いは視聴率に反映され、番組は放送途中で「てこ入れ」を余儀なくされます。刑事ドラマさながらのハードな展開から、「デビルボール」「デビルバッター」など怪人もコミカルになり、子供を絡めた『ゴレンジャー』的なストーリーにシフトしていきました。
第9話からは戦いの最中に「ジャンプ一閃 赤い風!うなって踊る 核の鞭!」などメンバーが口上を言うようになり、さらに当初から登場していたハムスターが第15話から突然しゃべり出します。細かな改善の後の決定的な変化が、第23話から行動隊長「ビッグワン」こと番場壮吉の登場です。『秘密戦隊ゴレンジャー』でアオレンジャーの新命明を演じて人気だった、宮内洋さんが再登板しました。
ビッグワンは4人よりも強く、しかも変装上手でユーモアもたっぷりで、より4人が弱く見えてしまい存在感も薄くなってしまいます。
必殺技も敵ひとりに対して4人が一斉に取り囲む「ジャッカーコバック」から、「ビッグボンバー」に変わります。この技は、ジャッカー4人がパーツを持ち寄って大砲を完成させ、弾丸をビッグワンが装填し、敵に発射するというものです。
同時にコメディメーカーである姫玉三郎も新たに登場し、まるで別の番組になったかのように明るい娯楽作に変貌を遂げました。
しかし、さまざまなてこ入れも手遅れだったのか、番組は35話で終了し、スーパー戦隊は一時中断となってしまいました。そんな本作は『バトルフィーバーJ』などの後の戦隊シリーズのように、巨大ロボを登場させメインスポンサーであるおもちゃ会社の売上に貢献する仕組みがあれば、そこまで視聴率を気にせずに番組を継続できていたかもしれません。そうでなくても、当初の制作意図のシリアスな内容のまま完遂できていたら、どんな評価になっていたのでしょうか。
※本文の一部を修正しました。(2024.3.7 18:43)
(LUIS FIELD)

