「ウルトラ」シリーズの戦闘シーンに「砂糖」と「塩」? ←特撮の妙味といえるワケ
特撮番組は偽物をいかに本物らしく見せるかが肝です。さまざまな手法が用いられるなか、『ウルトラセブン』などでは、まるで料理のような「レシピ」が存在したといいます。
塩をたっぷり 最後に砂糖で仕上げ…これ何のレシピ?

我らが特撮ヒーロー『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の戦闘シーンにおいて、意外と多いのが雪原でのバトルシーンです。
初代『ウルトラマン』でいえば、第30話「まぼろしの雪山」で「ウー」との戦いが思い出されるでしょうか。また『ウルトラセブン』では「セブン」が寒さに弱い、という設定が導入されていたため、雪原でのバトルは手に汗握る場面が多かったです。
ところで、ここで素朴な疑問がひとつ。そういえば、あの「雪」は何で作られていたのでしょうか。雪表現専用の、特別な材料を用いていたのでしょうか。調べてみましょう。
『ウルトラセブン』の第24話「北へ還れ!」、第25話「零下140度の対決」はどちらも雪原が戦いの舞台です。遠くの雪山には綿などが施されているようですが、手前の「雪」はそうはいきません。
実際、本編では非常に細かい「雪」を模した粒子が、画面の中で吹雪いていました。実に見事な仕上がりです。本物の雪でないのであれば、一体、何だったのでしょうか。
結論、塩でした。
少なくとも『ウルトラセブン』のあの雪原シーンにおいて「雪」のフリをしてくれたのは、大量の塩だったのです。なんてしょっぱい現場だったのでしょう。
さらに興味深い話もあります。雪表現で重要なのはキラキラとした「反射」です。その反射を出すには、塩だと不十分だったそう。そこで、当時、まだまだ値が張った「砂糖」を、最後にまぶしたといいます。
確かにスイーツも最後に粉砂糖で仕上げをしますが、まさか『ウルトラセブン』もそうだったとは(ほかにも砕いた「雲母」や、スパンコールなどを用いることもあったようです)。
仕上げに「砂糖を少々」、これが『ウルトラセブン』の、秘伝のレシピだったのです。
参考書籍:『ウルトラマンに夢見た男たち』 著:実相寺昭雄 (筑摩書房)
(片野)







