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みんな気になる初期ウルトラマンの「口元」問題 本当は「液体光線」「炎」を吐く予定だった?

スペシウム光線が考案される前、ウルトラマンの必殺技は「口から炎」でした。そこに至るまでの変遷とあわせて解説します。

口から火炎放射で相手を燃やしていたかも

『ウルトラマン』キービジュアル (C)円谷プロ
『ウルトラマン』キービジュアル (C)円谷プロ

「ウルトラマン」の初期のマスクは、今見るとずいぶんと歪んでおり、こと口元はシワが寄っているように思えます。これは「技術面」の問題ではありません。幻となった初期設定が大きく関係しているのです。

 実はウルトラマンは当初、口が動く予定でした。もっといえば、口から炎を吐く予定すらあったのです。一体、どういうことでしょうか。

 ファンからすれば有名な話ですが、『ウルトラマン』の企画はもともと『科学特捜隊ベムラー』というタイトルでした。「ベムラー」というカラス天狗のような怪獣がヒーローとして活躍する内容で、物語の雛形はすでに出来上がっています。

 口から炎を吐く、という設定はこの頃に考案されたものです。その後、企画は紆余曲折を経ます。企画が変わっても、「炎を吐く」設定がなくなるというわけではありませんでした。

 その後、『ベムラー』は怪獣ではなく、ヒーローとしての宇宙人というように設定が改められます。タイトルも『科学特捜隊レッドマン』になり、やがて我らが『ウルトラマン』へと落ち着くことになりました。

 驚くべきことに、この炎を吐く設定は、企画が宇宙人ヒーロー路線に変わってもしばらく残存しており、『ウルトラマン』第5話 「ミロガンダの秘密」になる準備台本では、植物怪獣「グリーンモンス」をウルトラマンが口から炎を吐いて焼き払う、という描写があります。

 その後、「スペシウム光線」という素晴らしい必殺技が考案され、「口からの炎で怪獣を焼き払うウルトラマン」という世界線は、消失したのでした。

 さて初期ウルトラマンが吐く予定だったのは、炎だけではありません。殺傷能力のある謎の「液体光線」を吐く、という設定も用意されていました。

 その名も「シルバーヨード」で、めちゃくちゃ良い名前です。実現には至りませんでしたが「朝日ソノラマ」という雑誌の付録「ソノシート」(薄いシート状のレコード)で、その存在を確認できます。

「ウルトラマン危機一髪」と題されたこのソノシートには、実際に『ウルトラマン』の演者陣が出演した音声ドラマが収録されています。そのなかで、ウルトラマンが「バルタン星人」をシルバーヨードで倒すのです(挿絵にはその様子も描かれていました)。

 口から炎やら謎の液体光線やらを吐くウルトラマン……それはそれでぜひとも観たいものです。幸い、ウルトラマンシリーズはまだ続いています。もしかしたら、シルバーヨードのお披露目もあるかもしれません。

参考書籍:『ウルトラマン99の謎: 懐かしのヒーロー』(二見書房)

(片野)

【画像】え、「懐かし」「たしかに変だった」 コチラが初期の「口元」が気になるウルトラマンの姿です

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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