自作の「ドラクエ雛人形」が「クオリティ高すぎ」と話題 作者「娘のために寝る間を惜しんでつくった」
『ドラゴンクエスト』をモチーフとした自作の雛人形がSNSで話題を集めています。娘のために寝る間を惜しんでつくったという力作です。ご本人に制作秘話を聞きました。
スライムたちが雛人形に!

娘のために自作したという、『ドラゴンクエスト』をモチーフとした雛人形が、SNSで反響を読んでいます。作者のいもさんが投稿した「ドラクエ雛人形」の写真には、ノーマルなスライムをはじめ、バブルスライムやホイミスライム、キングスライムまで、さまざまなスライムが雛壇に配置されています。
また、下段を回転させるとそのままスライムたちを宝箱に収納できるほか、逆に飾る際は、ミニサイズの「ロトの剣」を下段の溝に引っ掛けて引っくり返すことで、スライムたちが展開されるという作りです。さらにはオルゴール付きと、細かい仕掛けが満載です。
こだわりが凄い「ドラクエ雛人形」はどのように作られたのか、ご本人に直撃しました。
――今回の雛人形に限らず、普段から『ドラクエ』グッズを手作りしているそうですね。いつ頃から作っているのでしょうか?
作り始めた時期は今から約5年前、娘が3才の頃です。娘は、これといって好きな物、興味を示すキャラクターがなく「この子は何か好きな物ないのかな…」と日頃思っていました。
そんなある日、偶然発見した『ドラクエ』のガチャガチャを回して、スライムを与えたところ、「可愛い~」と娘がスライムにハマり出したんです。
そこで、娘が好きになったスライムの『ドラクエ』グッズを購入しようとネットで探しましたが、当時は子供向けの公式グッズを見つけることはできませんでした。諦めきれずネット徘徊をして、可愛いスライムのリュックを偶然発見しましたが、売り物ではなく、コスプレイヤーのお母さんが息子さんのために作ったリュックでした。それを見て自分も娘のために作ってみようと思い立ったのが、物作りのキッカケです。
――これまでに専門学校などで制作技術を学ばれていたのでしょうか?
勉強はできないけど、図工は得意というタイプで、手先はもともと器用でした。グッズを作るうえで失敗を繰り返しながら、「どうやったら上手くいくか」を考えながら技術を身につけました。なので、独学ですね。
――今回の雛人形は初めての作成でしたか?
2回目になります。引っ越した家が狭く、旧作「ドラクエ雛人形」を飾る事が出来ず、「もっと小さいサイズに作り直さなければ」と思ってはいましたが、アイデアが浮かばず…気づけば4年が経過していました。今年の2月中旬、「これだ!」と思うアイデアが浮かんだので、急いで制作に入った次第です。
――あらためて、新作「ドラクエ雛人形」のテーマ、制作工程を教えてください。何が大変でしたか?
テーマは「コンパクト」「収納できる」「飾るのが楽」の3つです。材料は主に工作用紙、軽量樹脂粘土を使い、接着は木工ボンド、着色はアクリル絵の具を使いました。全てダイソーで購入しました。
アイデアが浮かんだのが2月中旬で、ひなまつりまで2週間あるかないかだったので完成させるのが大変でした。できるだけ雑にならないよう、自分の合格ラインを下回らないよう、日々の寝る時間を削って作りました。寝不足なうえ、細かい作業ばかりで目がシパシパしました。
――X(旧:Twitter)でも大きな注目を集めました。反響をどのように受け止めていますか?
『ドラゴンクエスト』の圧倒的知名度と人気の高さと、ひな祭りや雛人形は昔から受け継がれてきた日本の伝統文化だと改めて感じました。これだけ反響をもらえたのも、日本を代表するRPGと日本の伝統文化が合わさった結果だと思いました。
――最後に、今後制作予定の『ドラクエ』グッズを教えてください。
「ドラクエ雛人形」に使った粘土が余っているので、キャラクター制作の練習に、日常で使える『ドラクエ』キャラの何か…を作る予定です。
(乃木章)