『ワンピ』設定変わりすぎてファン混乱←いや、25年以上経っても“変わらないもの”ありました
連載開始から25年以上経った『ONE PIECE(ワンピース)』には、時代とともに進化を遂げた設定がある一方で、変わることなく守られている重要な要素もあります。そのような不変な設定は、物語の鍵を握るのかもしれません。
追加情報が多すぎて混乱しがちだけど変わっていないものも多い?

人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』(作:尾田栄一郎)は、連載開始から25年以上が経つ長編マンガです。長期間、連載が続いているため初期設定から大きく変化したものも少なくありません。
まず、大きな変更点として「王下七武海」制度の廃止があげられます。「世界政府」公認の海賊である「王下七武海」は、「アラバスタ王国」で主人公「モンキー・D・ルフィ」と戦った「クロコダイル」や、後に「麦わらの一味」に加入する「ジンベエ」など、強者揃いの勢力でした。しかし、各国の王が集う「世界会議(レヴェリー)」で王下七武海制度の撤廃が提案され、可決してしまいます。
また、ルフィが食べた「ゴムゴムの実」が、実は「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」だったことや、「覇気」という概念の登場で、「自然系(ロギア系)悪魔の実」の能力者に対抗できるようになったことなど、さまざまな変化がありました。
ここまで多くのことが変わってしまうと、途中で離脱してしまった人が「私が読んでいた時とは別の作品だ」と感じてしまうかもしれません。しかし、初期エピソードで離脱してしまったファンでも懐かしさがこみあげてくる、「初期からずーっと変わらない設定」も残っています。
まずは「偉大なる航路(グランドライン)」の航海に必要不可欠な「記録指針(ログポース)」です。「グランドライン」の島々が引き合う磁気を「ログポース」に記憶させることによって、次の島へ進む仕組みになっており、ルフィたちがどれだけ強くなっても、その冒険スタイルは変わっていません。
そして、王下七武海制度の撤廃によって再び海軍に追われることになった「ジュラキュール・ミホーク」も、初登場から変わらず「世界最強の剣士」という肩書を持ち続けています。これまで強者な剣士が次々に登場しましたが、いまだミホークは敗れていません。最近では、コミックス108巻のSBSにてミホークは「海兵を恨む様な過去と大きな裏切りにあってきた人」と明かされ、今後彼の過去が描かれるのか注目されています。
また、「悪魔の実」を食べた者は「海の悪魔」と契約したことになり、海に嫌われて「カナヅチ」になってしまう設定も変わっていません。この設定には、海賊や海軍など海を舞台に戦いを続ける人たちが、ハンデを背負いどのようにバトルをするのか、という面白みがあり、作品の魅力を支え続けています。
『ONE PIECE』は作中に散りばめられた伏線の回収に注目されがちですが、今でも変わらない点を見つめ直すとその魅力を一層感じられるかもしれません。
(LUIS FIELD)