「話題になっているので『ジークアクス』を鑑賞しました。『ガンダム』にこだわらず新しいロボアニメにすれば良かったのでは?」質問に、回答は”大人の事情“「言わんとすることは分かるけど…」「何年も前から言われてる」
話題作『ガンダム ジークアクス』を鑑賞した人から「ガンダムにこわだらずに新しい世界観のロボットアニメにすれば良かったのでは?」という質問が投稿されました。回答者からは、「大人の事情」が続々と寄せられています。
話題沸騰の『ジークアクス』、ガンダム作品ではなかったら…?

「話題になっているので『ガンダム ジークアクス』を鑑賞しました。良し悪しは別にして、別に『ガンダム』にこだわらず、新しい世界観のロボットアニメにすれば良かったのではないか? というのが私の感想ですが、皆さんはどう思いますか?」
こんな質問が、大手質問サイトに投稿され、さまざまな回答が寄せられています。質問者が鑑賞したのは、TV放送前の劇場先行版である『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』です。公開10日で興行収入が14.32億円、観客動員が85.3万人という大ヒット作となりました。
質問者が「ガンダム」を冠さなくても良いのでは、と考える理由は、キャラクターデザインがこれまでのシリーズよりもポップである点や、サンライズとスタジオカラーの共同制作であり、どこか「エヴァンゲリオン」を思わせる雰囲気を持つ点からなのでしょうか。
寄せられた回答では、「言わんとすることは分かるけれど、ロボットアニメは流行っていないというか、絶滅の危惧です」「現実問題、『ガンダム』でないロボットアニメであれば観られていないですし、失敗に終わっていたと思います」と、いわゆる「大人の事情」が語られています。近年放送のサンライズの子会社であった制作会社によるロボットアニメも、プラモデルの売上が芳しくないなど、「失敗」に終わってしまいました。
劇場先行版『ガンダム ジークアクス』の主題歌「Plazma」も好評価ですが、「『ガンダム』でなければ、米津玄師が楽曲提供することもありませんでした」という具体例も挙げられています。
「もうずいぶん前から新作が出るたびに言われていることですが、それをひっくり返すほどに『ガンダム』のネームバリューはすごいんです」という回答には、質問者も「スタジオジブリというだけで、どんな内容の映画でも集客が見込めるのと、なんとなく似ていますね」と同意しています。
「何を『良い作品』とするかは人によって違い、企業としてはお金になることが第一。『ガンダム』と言いさえすれば一定量のお客が必ず付くため、利用しない手はないんだろう」という前提を前置きにして、「作り手だけでなく、消費者側も従来の同シリーズと見比べる形のほうが、友達との会話が盛り上がるというのはある」と、受け手の「楽しみ方」にも言及する回答もありました。
とはいえ、この回答者はビッグタイトルを冠した作品ばかりが世にあふれるのを良しとしているわけではなく、「既存作品(オリジナル)のバリエーション展開は需要があって、そうしたコピーが世に広まることも文化にとって必要なことだというのは分かる。けれど、どんどんオリジナルの制作に挑戦できる社会であってほしい」という思いも語られました。
収益面、そして話題性の面で、どうしてもオリジナル作品に注目が集まりづらい現実があります。一方、TV放送開始後に一気に話題になる作品がゼロではないのも事実で、アニメファンにとってもそうした作品が次々と生まれて来るのが望ましいのですが……。
(マグミクス編集部)