ファン「死ぬ前までに…」 漫画家が「連載再開」へ意欲的な休載マンガ3選
長期休載中のマンガは、多くのファンから連載再開が待ち望まれています。しかし、音沙汰がない状態が続けば、「このままフェードアウト?」と不安になってしまう人もいるでしょう。とはいっても現状を語る作者がいるのは事実で、なかには復帰に向けて前向きな発言をしていることもあります。
あともう少し待てば続きが描かれるかもしれない?

マンガの休載が長く続くと、ファンは「無事に再開されるのか?」「自分が死ぬまでに、どうにか最後を見届けたい」と不安に陥ってしまうものです。しかし、なかには休載期間は数年以上ではあるものの作者が連載再開へ意欲的なメッセージを公開し、希望の光が見えた作品もありました。
●『バガボンド』
吉川英治さんの小説をもとに「宮本武蔵」の生涯が描かれた井上雄彦先生の『バガボンド』は、1998年から「モーニング」(講談社)で連載が始まり、2015年2月を最後に休載が続いている作品です。休載の理由は定かではないですが、過去にも体調不良で休んだ期間があることから、同様の理由で長期休載に入ったといわれています。
しばらく音沙汰がなかったものの、2022年に公開されたアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公式サイトで、井上先生が『バガボンド』について言及していました。「いろんな意味で自分の幅を広げてくれた作品」「まだ終わっていないんですけど。もうね、早く描きたいんです」「描きたい気持ちはずっとあります。ただ、描けないっていうだけで」と述べています。
同じく休載が続いていた、車いすバスケットボールをテーマにしたマンガ『リアル』は、2021年5月発売の「週刊ヤングジャンプ」(集英社)2021年26号以来、2年ぶりに2023年8月発売号にて連載が再開されました。『リアル』に続いて『バガボンド』の連載再開も多くのファンから期待されています。
●『ヒストリエ』
『寄生獣』の作者である岩明均先生が、デビュー前から温めていたとされる『ヒストリエ』(2003年から連載開始)も、2022年8月に発売された掲載誌「月刊アフタヌーン」(講談社)10月号から、「発売時期未定の12巻の作業をするため」という理由で休載に入っています。
同作は紀元前4世紀の古代ギリシア世界を舞台に、「アレキサンダー大王」の書記官となる「エウメネス」の波乱に満ちた生涯が描かれた歴史マンガです。休載後は再開を望まれていたものの、「アフタヌーン」2024年8月号で休載の継続が発表されました。
理由は「完成原稿の描き貯め」「進行を少しでも速くするための模索」というものでした。あくまで前向きな決断のようなので、そう遠くない先に復帰してくれるでしょう。
●『Dr.コトー診療所』
山田貴敏先生による医療マンガ『Dr.コトー診療所』は、2000年から「週刊ヤングサンデー」(小学館)にて連載を始め、2008年から「ビッグコミックオリジナル」(小学館)に移籍したものの、2010年に休載となりました。同作は、3か月間医者のいない離島に、東京の病院からやってきたコトー先生こと「五島健助(ごとう けんすけ)」が、医者として活躍する様子が描かれています。
ブログの情報から病気療養のための休載と推測されていますが、2022年に掲載されたNHK鹿児島放送局の「かごしまWEB特集」では、山田先生がインタビューに応えていました。同作の今後について「コトーがなぜ離島医療に興味を持ち、島の医者になることになったのかというところまでを書こうと思います」と語っていました。
さらに、2024年3月には山田先生のSNSで「今医療監修の先生と打ち合わせ中で、これがクリアできたらいよいよ原稿にかかります」と連載再開を匂わせるメッセージが投稿されています。すでに連載再開の準備を整えているようなので、あとは復帰を期待して待つばかりです。
(LUIS FIELD)