半分ネタなのに妙な納得感… 『ワンピ』ヒグマが最新展開で再び重要人物に?
人気マンガ『ONE PIECE』では、最新章でも新キャラが続々と登場して盛り上がりを見せています。そんななか、初期のわずかな登場シーンにもかかわらず、ファンの間で長年にわたって考察が続いているキャラが山賊の「ヒグマ」です。
小物感満載だったのに…株が上がる続ける愛されキャラ

尾田栄一郎先生による人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』は、最新エピソード「エルバフ編」でも新キャラの登場や衝撃事実の発覚などがあり、最終章にふさわしい盛り上がりを見せています。そうしたなかで、再び話題となっているのが、物語初期に登場した山賊「ヒグマ」です。
※この記事には『ONE PIECE』111巻以降の内容を含みます。
ヒグマは、主人公「モンキー・D・ルフィ」の幼少期の回想シーンで、ルフィの出身地「フーシャ村」に現れました。彼はルフィの憧れの海賊「シャンクス」にしつこく絡み、「悪魔の実」を食べてカナヅチになったルフィを海へ落としたあと「近海の主(海王類)」に喰われあっけなく退場したという、かませ犬的な存在です。
しかし、煙玉で仲間ごと姿を消したり、シャンクスが左腕を失うきっかけを作ったりと、実は彼の行動がシャンクスの運命に大きく影響していました。そして物語が進みシャンクスの強さが明らかになるにつれ、彼を一時的にでも出し抜いたヒグマに再び注目が集まり、「最強説」や「ラスボス説」といった考察が生まれました。
さらに、シャンクスの双子の兄で、「世界貴族(天竜人)」を護衛する「神の騎士団」団長の「フィガーランド・シャムロック」が登場したことで、ヒグマを再評価する声や考察が一層白熱しています。
例えば、ヒグマのセリフ「56人殺したのさ てめェのように生意気な奴をな」には、さまざまな説が生まれています。「56」は「ころ」とも読めるため、「56(ころ)した=殺した」という語呂合わせや、ルフィが食べた「ゴムゴムの実(=5と6でゴム)」との関連性を指摘する声もありました。
また、60人いたシャンクスと同等の実力を持つ「六十皇」のうち「56人」をヒグマが倒し、残った4人が「四皇」になったという大胆な仮説も登場するなど、ファンの想像力をかき立てています。
シャムロックの登場で新しく浮上したのが、シャンクスとシャムロック以外の「フィガーランド家の子供56人を殺したのではないか?」という説です。これは、シャンクスにそっくりな人物の存在が明らかになったことで、ヒグマが過去に殺したのは他に56人いたシャンクスの兄弟たちだと連想した仮説のようでした。とはいえ、天竜人を56人も殺した人物が懸賞金800万ベリーというのは不自然なため、現実的な説とは言い難い部分もあります。
また、「シャムロックがシャンクスの状況を知るためにヒグマに偵察させていたのでは」「煙玉は、(天竜人が使う)瞬間移動魔法陣の合わせ技かも」といった、神の騎士団とのつながりを示唆する推論もありました。
ここまで注目を集めているにもかかわらず、尾田先生が質問コーナー「SBS」でヒグマにほとんど触れていない点も、このようなファンの考察に拍車をかけているようです。
さらに、公式ファンブック『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~』のヒグマの紹介欄では、死亡したキャラに記載されるはずの「享年」が記されておらず、「ヒグマ生存説」や「再登場説」につながっています。ネタ的に扱われることも多いヒグマ最強説ですが、「かつてはネタとされたシャンクスの双子説が事実だったからこそ、ヒグマの謎も侮れない」と真剣に考察するファンもいました。
新キャラが続々と登場するなか、謎多きヒグマが再び姿を現せばファンの興奮は高まることでしょう。
(LUIS FIELD)