『けっこう仮面』より過激? 80年代の伝説的“少年誌ギリギリマンガ”『やるっきゃ騎士』の衝撃
先日、マグミクスで永井豪先生のマンガ『けっこう仮面』について取り上げたところ、当時の思い出に花を咲かせるファンが多くいました。しかし、1980年代にも『けっこう仮面』の系譜を受け継いだ、伝説的な学園お色気マンガが存在しました。
80年代思春期少年の貴重な「刺激」?

先日、マグミクスで永井豪先生のマンガ『けっこう仮面』の最終回について取り上げたところ、作品の思い出を懐かしむコメントであふれました。しかし、1980年代にも『けっこう仮面』の系譜を受け継ぎ、当時の思春期少年の心をつかんだお色気学園マンガがありました。それがみやすのんき先生の『やるっきゃ騎士』です。
まず、タイトルについて注意です。「やるっきゃきし」と読んでいませんでしたか。正解は「やるっきゃナイト」です。当時、読み間違えていた人も多くいました。
さて『やるっきゃ騎士』は、『けっこう仮面』と同じく「月刊少年ジャンプ」にて1984年に連載開始されたマンガ作品です。「美崎静香」をリーダーとする少女たちだけで構成された自治クラブに支配されていた聖愛学園に、主人公の「誠豪介」が転校してきたことから物語が始まります。豪介は格闘技クラブを立ち上げ、静香たちの横暴なやり方に持ち前のスケベ根性で対立抗争を繰り広げます。昔の学園ドラマに連なる男子VS女子の対立構造に、過激なサービスシーンと派閥闘争が加わったお色気学校青春マンガだといえます。
とくに思春期の少年たちを夢中にさせたのが、サービスシーンの数々です。豪介と静香が格闘を行いその過程で彼女の素肌がさらけ出されたり、ヒロイン同士がほぼ裸の状態でプロレスを行ったりなどの展開が続々登場。とくに全校生徒の前で戦うという設定が多く、ある意味で「公開プレイ」ともいえる斬新さがありました。
そんなサービスシーンをより引き立てていたのが、メインヒロイン・美崎静香の存在です。理事長の娘という立場から学園を牛耳り、男を完全に見下している高慢な性格です。この静香の絶妙なところは、お高い性格だからこそ「恥ずかしい目にあうのも仕方ない」と読者が思えてしまうようなバランスの良さにありました。ある意味で、お色気マンガの理想のヒロインなのかもしれません。
しかし、豪介との交流のなかでその傾向は若干軽減され、やがて豪介への恋心に気づくものの、気位が高いために素直に気持ちを口に出せないという、ツンデレ的な魅力を発揮していきます。
インターネットもスマートフォンもない1980年代、思春期の少年たちにとって、少年誌ギリギリのお色気マンガは貴重な「刺激」の源でした。現在のようにあらゆる情報が簡単に手に入る時代とは異なり、月刊誌の発売日を心待ちにし、コミックスを大切に保管していた(あるいは家族所有のものをこっそり盗み読んでいた)当時の少年たちにとって、『やるっきゃ騎士』は、青春の思い出のひとつだといえるでしょう。
なお、この『やるっきゃ騎士』は2015年に実写映画化されました。主人公の豪介を演じたのは、現在では朝ドラや大河ドラマにも出演する人気俳優・中村倫也さんです。当時28歳だった中村さんは、原作に匹敵する過激なお色気シーンに全力で挑戦。女子生徒たちのスカートを次々とめくり、遠藤新菜さん演じる静香に返り討ちにあい、全裸で校内に縛り付けられるといったお下劣なシーンを体当たりで演じきっており、原作ファンは一見の価値ありです。
(マグミクス編集部)


