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イケメン俳優が再現したまさかの実写化キャラ 「面影ない」「ちゃんと腹立つ」

原作マンガではイケメンとしては描かれていないはずが、実写化作品ではイケメン俳優が起用されたキャラクターは意外にも多くいます。独特過ぎる絵柄やモブ顔、「つぶれた顔」とさえ称されたキャラクターを演じた俳優に注目しました。

いやいや、イケメンじゃん!

犬飼貴丈さんが裏表紙の「週刊TVガイド関西版2024年5月19日号増刊 TVガイドdan[ダン]vol.51」(東京ニュース通信社)
犬飼貴丈さんが裏表紙の「週刊TVガイド関西版2024年5月19日号増刊 TVガイドdan[ダン]vol.51」(東京ニュース通信社)

 マンガの実写化で原作の「モブ顔」「ギャグポジション」のキャラに起用されたのがイケメン俳優だった場合、「イメージとちょっと違くない?」と疑問の声があがることが多いです。

 一方で、顔こそ確実に美形化されているものの、高い演技力や雰囲気を寄せる努力によって「これはこれでありだな」「最初は違和感あったけど、立ち振る舞いまでそれっぽく見える」と、好評を得たケースもありました。

●『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』モブ(演:犬飼貴丈)

 2021年にCSテレ朝チャンネル1にて放送されたドラマ『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』(原作:紺吉)は、自分がボーイズラブマンガの世界に生きていると気付いた主人公「モブ」が、BL事案に巻き込まれそうになり、心のなかでツッコミを入れながら、それを回避していく物語です。

 本作にはさまざまなタイプの男性キャラクターが登場し、特撮作品に出演した経験のあるイケメン俳優が多く起用されていたことも、大きな話題となりました。そんなイケメンキャラだらけの作品で、いたって平凡であることを自覚し、恋愛対象にならないと安心している「モブ」は、『仮面ライダービルド』で主演を務めた犬飼貴丈さんが演じています。

 犬飼さんは、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのグランプリ受賞をきっかけに芸能界デビューしたイケメン俳優のため、当初は「かっこよすぎてモブと言われても無理がある」という意見も続出していました。

 その犬飼さんは突如男性から告白を受けてあたふたしたり、「絶対にこの世界に屈しない!」と高笑いしたりと、モブのギャグ描写も体当たりで演じており、放送後は「あらゆる顔芸ができる犬飼さんだからこその役だった」「イケメンなのにモブとしての立ち振る舞いができてるのすごい」と高い評価が集まっています。

●『磯部磯兵衛物語』磯部磯兵衛(演:杉野遥亮)

 2024年7月にWOWOWで放送されていたドラマ『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』(原作:仲間りょう)は、江戸時代風の世界観で立派な武士を目指す不真面目で自堕落な性格の主人公「磯部磯兵衛(いそべ いそべえ)」のゆるい日常を描いた作品です。浮世絵風の絵柄やシュールなギャグが魅力である人気ギャグマンガの実写版は、「全くどんなものになるのか予想できなくて楽しみ」と期待の声も集まっていました。

 その後解禁された予告映像やキービジュアルは、原作の世界観を生かしながら実写に落とし込んでいる点が大きな反響を呼んでおり、特に磯兵衛を演じた杉野遥亮さんの再現度も反響を呼んでいました。原作さながらのウインクをする姿や、おちゃらける様子は「絶妙にイラッとする感じまでそのまますぎる」「他の作品とのギャップがエグい」などと評価され、イケメン俳優でありながらギャグマンガの主人公に全力で挑む杉野さんの新たな代表作として推す人も続出しています。

●『幽☆遊☆白書』桑原(演:上杉柊平)

 2023年12月からNetflixで全世界独占配信されたドラマ『幽☆遊☆白書』(原作:冨樫義博)は、原作マンガが国内外で圧倒的な支持を得ていることもあり、観る前は不安視するファンも決して少なくはありませんでした。

 本編はマンガならではのキャラクタービジュアルを、自然な形で実写化作品へ落とし込んでいたほか、最新鋭の映像技術で視聴者を圧倒するアクションシーンも盛り込まれて好評となり、Netflixの週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で初登場1位、英語を含めた全言語シリーズでは全世界2位を獲得する好成績を記録しています。

 当初はメインキャラクターのひとりで、主人公「浦飯幽助(演:北村匠海)」のライバルを自称する「桑原和真(演:上杉柊平)」のビジュアルに違和感を持つファンも多くいました。桑原は「蔵馬(演:志尊淳)」や「飛影(本郷奏多)」をはじめとするイケメンキャラとは異なり、お調子者と思わせつつも時折見せる漢気あふれる一面が人気を集めています。

 ビジュアル面ではほかのキャラクターから「つぶれた顔」などと散々な言われ方をしていることもあり、モデル出身のイケメン俳優として注目されていた上杉柊平さん扮する桑原のビジュアルには「桑原ってもっと男臭いキャラじゃない?」「無骨な俳優にやってほしかった」といった声も相次いでいました。

 しかし、配信が始まると「アニメの喋り方に寄せてて意外としっくりきた」「変にギャグやったり3枚目要素を入れずに、漢気キャラでやってたから違和感はそこまでなかった」と、上杉さん演じる桑原に原作ファンも納得していたようです。

(田中泉)

【画像】え…っ? 犬飼貴丈のイケメンぶりが こちらがまさかの「モブ」役の原作との比較です

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