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『あんぱん』嵩はのぶの「上京」前に告白できるか? 史実では暢さんからやなせさんに凄い「殺し文句」を言っていた

朝ドラ『あんぱん』78話では、のぶが代議士の薪鉄子の誘いで、東京に行ってしまう可能性が出てきました。その前に、嵩は彼女に告白できるのでしょうか。

このままのぶは東京へ行ってしまうのか

今田美桜さん(2018年12月、時事通信フォト)
今田美桜さん(2018年12月、時事通信フォト)

『アンパンマン』の作者、やなせたかしさんと、その妻の小松暢さんの物語がモデルの2025年前期の連続TV小説『あんぱん』78話では、主人公「若松のぶ(演:今田美桜)」が「月刊くじら」に書いた記事が、東京で会った代議士「薪鉄子(演:戸田恵子)」に絶賛されました。さらに薪はのぶを東京に呼んで、一緒に働きたいと言います。

※この記事では『あんぱん』の今後の展開に関連する、史実の情報に触れています。

 78話では、まだ幼なじみののぶに想いを伝えられていない「柳井嵩(演:北村匠海)」が、新聞社の同僚たちから「このままでは、のぶが『ガード下の女王(薪の異名)』にとられてしまう」などと言われる場面も描かれました。のぶのモデルである小松暢さんは、速記の腕を買われて日本社会党の佐竹晴記代議士の秘書としてスカウトされ、1946年末に高知新聞を辞めて上京しています。その半年後、やなせさんも会社を辞め、漫画家として生きていくために上京しました。

 史実では新聞社に入ってから暢さんと出会ったやなせさんですが、自伝を読む限り、早めに暢さんと恋人になっていたようです。1946年6月の高知新聞入社後、暢さんと同じ「月刊高知」の編集者となったやなせさんは、芯の強い性格の彼女のことをすぐ好きになりました。自著『アンパンマンの遺書』では、『あんぱん』でも描かれた東京への取材旅行での「おでん食中毒事件」で暢に看病され、さらに彼女に惚れてしまったことも書かれています。

 しかし、奥手なやなせさんはなかなか想いを伝えることができませんでした。そうしているうちに、暢さんが広告料を払わない質屋の店主にハンドバッグを投げ付けた事件(『あんぱん』73話でも描かれた)を目撃し、彼女の強気な姿に惚れて求婚してくる男性もいたそうです。やなせさんは暢さんに相談された際に、「いい人らしいじゃないか、あの人と結婚すればいい」と、本心と逆のことを言ってしまったことも振り返っていました。

 ただ、暢さんはその男性の申し出を断り、その後ふたりにある転機が訪れます。夏の雨あがりのある夜、取材を終えたやなせさんと暢さんが夜の街を歩いていたときのことでした。遠雷の音を聞いた暢さんは「もっと雷が鳴ればいい」と言った後、小さな声で「やなせさんの赤ちゃんが産みたい」と言ったそうです。

 この「殺し文句」には奥手なやなせさんも燃え上がり、その場で彼女を抱きしめてキスをしたといいます。やなせさんは「このへんは書いていて恥かしい」「ぼくはラブシーンが不得手だ」と綴っていましたが、腕のなかで暢さんの身体が重くなっていったことや、雷の閃光がギザギザに闇夜のカーテンを切り裂くのが見えたことなどを、詳細に振り返っていました。

 そうしてふたりは恋人になりましたが、暢さんはその後「私、先に上京して、やなせさんを待っているわ」と東京に行ってしまいます。ふたりが正式に夫婦となったのは、上京後の1949年のことでした。ふたりの間に子供はいませんでしたが、暢さんの支えもあってやなせさんは「2人の子供」と表現する国民的ヒーロー「アンパンマン」を生み出しています。

『あんぱん』の現状の展開では、のぶの方から嵩に「殺し文句」を言うことはなさそうですし、もしかすると嵩がのぶに告白するのは彼女の後を追って上京してからになるかもしれません。タイミングがいつになるにせよ、どのような言葉で想いを伝えるのか、注目が集まります。

参考書籍:『アンパンマンの遺書』(岩波書店 著:やなせたかし)、『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』(文藝春秋 著:梯久美子)、ムック『やなせたかし はじまりの物語: 最愛の妻 暢さんとの歩み』(高知新聞社編集)

(マグミクス編集部)

【画像】え…っ?「ご本人もめっちゃ美人」「やなせたかしさんが惚れるのも納得」 こちらが若き日の暢さんの姿です

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