『ガンダム』ジオンの機体名ドイツ語混じり問題に「メーカーごと違う」の声…マジ?
ジオン公国軍およびその系譜にある組織、団体におけるMSやMAの「II」が、いろいろ読み方があるという問題に関連し、「メーカーごとに違うのでは」との声が。確認してみましょう。
ジオニック社は「ツー」、ツィマッド社は「ツヴァイ」?

マグミクスは2025年9月30日、「『ガンダム』のMS『リック・ドムII』←なんて読む? 宇宙世紀の言語どうなってる問題」と題した記事を配信しました。リック・ドムIIの「II」をドイツ語読みで「ツヴァイ」と読む一方、ザクIIは英語読みで「ツー」と読む不統一について、宇宙世紀の言語事情を考察した内容です。
元記事では、ジオン側の人名に多種多様なルーツが見られることから、複数の言語が入り混じる社会である可能性が指摘されていました。その言語混在が具体的にどう表れているのかについて「製造メーカーによって命名規則が異なるのでは?」という、より具体的なメカニズムを提示する意見が寄せられています。「ジオニック社のザクはIIがツー、ツィマット社のリック・ドムのIIはツヴァイと企業で違うのかなと思ってた」とも。
この指摘に対して「ジオニックは英語的な社名、ツィマットはドイツ語的な社名の発音ですね。ザクはツー、ドムはツヴァイで納得」といった声が聞かれました。確かに社名を見ると「ZEONIC(ジオニック)」および「ZIMMAD(ツィマット)」であり、「社名から察するに、ジオニックは英語圏、ツィマットがドイツ語圏出自なんだろうな」とも。
各企業がそれぞれの文化的背景を持ち、それが製品の命名規則にも反映されたという解釈は、なるほど理にかなっているかもしれません。
ただ、その規則に沿っていないのが「ゲルググ」です。ご存じのように、ゲルググのメーカーはジオニック社ながら、先の記事にも見られるように「J(イェーガー)」「M(マリーネ)」といったドイツ語読みのバリエーションが見られます。
この点については「ゲルググは両社の協力で製造されてるが、基本設計がジオニックだったので名称系の決定はツィマットに譲った、とか」という声が聞かれました。なるほど、共同開発における政治的配慮からの視点ですね。
ちなみに、「ズゴック」シリーズを開発した「MIP(エム・イー・ペー)」社は、社名の読み方からドイツ系が出自の企業と見られます。同社が開発した「ズゴックE」の「E」は「エクスペリメント(実験)」の意とされ、これは英語でもドイツ語でも同じスペル「experiment」、そして同じ意味を持つ単語です。
なお、リック・ドムIIは「統合整備計画」によって改修された機体になります。各メーカーの技術や規格を統合する計画でありながら、命名規則までは統一されなかった、というふうに考えると、ジオン公国末期の混乱ぶりや、各企業の独自性へのこだわりがうかがえる、といえるかもしれませんね。
(マグミクス編集部)


