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まさか“永遠の17歳”が荒々しい声を!? 格闘ゲーム『ラストブロンクス』

井上喜久子さんの声聴きたさにセガサターン版を買った

著:藤島康介『ああっ女神さまっ』Kindle版第1巻(講談社)
著:藤島康介『ああっ女神さまっ』Kindle版第1巻(講談社)

 井上喜久子さんと言えばデビュー当時から今に至るまで、もう随分長い間17歳のままお年を召されることなく高い人気を獲得し続けている声優です。1996年の時点でも『らんま1/2』の天道かすみや『ああっ女神さまっ』のベルダンディーなど複数の当たり役を演じており、強い存在感を放っていました。

 ただ、井上さんと言えば柔らかい物腰のお姉さん系のイメージが強かったのですが、『ラストブロンクス』で演じていたナギは、サイと呼ばれる琉球古武術の武器を使う、レディース「怒愚魔(ドグマ)」のリーダーという設定のキャラでした。

 あの井上さんが「はっ!」「失せろ」「もう少し遊んであげてもいいわよ」など、荒っぽい口調メインのキャラクターのボイスを当てていることに、当時の筆者はかなりの衝撃を受けたことを覚えています。それ以上に、自分が井上さんの声を聞き分けられなかったことも、修行不足を思い知らされました。
 
 それからしばらくの間、筆者はナギ使いとしてゲームセンターで『ラストブロンクス』をプレイしていたのですが、キャラクター間のダイヤグラムバランスが偏っていたこともあり、筆者の周囲ではあまり流行らず直に姿を消してしまいました。対戦格闘ゲームがたくさん出ていた時代、見切りを付けられるのも早かったのです。

 そうして1997年8月、無事に発売されたセガサターン版を購入した筆者は、思う存分やり込み、そして井上さんのボイスをひたすらに脳に刻み続けました。

 格闘ゲームタイトルとしては珍しいタイプの武器の使用やアタックキャンセル、相手の懐への潜り込みなど、さまざまな試みが取り入れられていましたが、やはり『バーチャファイター2』の壁は厚く、それほど流行はしませんでした。それでも25年近くが経った今でも、井上さんの荒々しい声と共に、『ラストブロンクス』は筆者にとって思い出深いタイトルとなっています。

(ライター 早川清一朗)

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