『ばけばけ』スピンオフがあるなら見てみたい話は 「女中の結婚」「正木のモデルとの富士登山」「おタエのモデルの奇行」など
最終週の放送を終えた『ばけばけ』で、スピンオフを見てみたい人物はいますか。
タエのモデルの衝撃行動

2026年3月27日(金)で堂々の最終回を迎えた連続テレビ小説『ばけばけ』は、3月30日(月)より、スピンオフドラマの「オサワ、スイーッチョン。」「オウメサン、オカミ、シマス。」がそれぞれ2話ずつ、4夜連続で放送予定です。『ばけばけ』は終盤、23週と24週の間で10年分もの時間が飛ぶなど駆け足で進んだ部分もあり、ファンからは他にもいろんな物語をスピンオフで描いてほしいという声が出ています。
主人公「松野トキ(演:高石あかり)」と、夫「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」のモデルである、小泉セツと小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の周辺人物には、詳細な記録や逸話が残っている人も多く、そこから話をふくらませて描けそうなエピソードは多数ありました。『ばけばけ』の物語のその後だけでなく、端折られた部分からも、スピンオフが作れそうな話をいくつか挙げてみましょう。
●おタエ様の三味線路上バトル
トキがヘブンの女中として働いていた頃、彼女の実母「雨清水タエ(演:北川景子)」は、娘に三味線や生け花など武家の女としてのたしなみを教えていました。タエのモデル・小泉チエは、生活能力は低く一時期は物乞いもしていましたが、教養に優れ三味線はプロ顔負けの腕前だったと言われています。
セツとハーンの長男・小泉一雄の著書『父小泉八雲』(1950年)には、そんなチエに関して驚くべき話が載っていました。明確な時期は分からないものの、チエはまだ夫・湊(1887年死去)が生きていた頃、松江で行われていた天長節(天皇の誕生を祝う日、明治時代は11月3日)の日の「天長祭り」という祭りで、「三味線バトル」をしていたというのです。
天長祭りに興味があったチエは、お高祖頭巾(江戸~明治時代に流行った女性の防寒用の被り物)で身元が分からないようにして、長男・氏太郎と(後に出奔)と夜に小泉家を抜け出し、道で三味線を持った人間とすれ違うと、曲弾きで戦いを挑みました。祭りゆえに三味線で生計を立てる玄人も大勢来ていたものの、誰も彼女に勝てるものはおらず、松江中で噂になったそうです。
チエは翌年も同じことをして楽しんだものの、3年目に誰かに帰り道をつけられたのか、謎の三味線引きの正体は小泉家の奥方だと知れ渡ってしまいました。当主の湊は激怒し、チエの三味線は屋敷の蔵の奥にしまわれたといいます。
まだ雨清水家が落ちぶれる前、タエが三味線バトルをしていた姿は見てみたいものです。

