20年経っても「悲鳴」忘れられない… 主演:篠原涼子『アンフェア』“衝撃“のラスト
篠原涼子さん主演のドラマ『アンフェア』は、2006年の放送開始から約20年を迎えました。その魅力はいまなお色褪せず、特に最終回で明らかになった黒幕の正体は、視聴者の心を大きく揺さぶったことでしょう。放送20年のこのタイミングで、改めて本作が生んだドラマを振り返りましょう。
誰もがショックを受けた事件の悲しき真実

いまからちょうど20年前、衝撃の展開で視聴者を阿鼻叫喚させたドラマを覚えていますか? 2006年に放送された篠原涼子さん主演の『アンフェア』です。
続編を望む視聴者の声を受け、のちに映画やスピンオフが制作された本シリーズは、劇場版第3作『アンフェア the end』をもって完結を迎えました。まさに社会現象級の人気を誇った作品ですが、ドラマ最終回で明かされた黒幕の正体は、放送から20年が経った現在でも語り草となっています。
※この記事では、ドラマ『アンフェア』の最終回および劇場版の内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
秦建日子さんの人気小説を原作とする『アンフェア』は、現場に「アンフェアなのは誰か?」という謎のメッセージが残された連続殺人事件から始まるサスペンスドラマです。検挙率No.1の女性刑事「雪平夏見(演:篠原涼子)」が、相棒の新米刑事「安藤一之(演:永山瑛太)」とともにいくつもの事件に体当たりで挑むストーリーでした。
ドラマは主に3つのエピソードで構成されており、推理小説型予告殺人事件や募金型誘拐事件といった不可解な事件を軸に物語が展開されます。やがてそれらすべての裏で暗躍していた人物の存在が浮かび上がるのですが、その黒幕が雪平の相棒「安藤」だったことが明かされるのです。
雪平への好意をほのめかし、ときに張り詰めた空気の続く本作において緩衝材のような役割も果たしていた安藤は、視聴者人気の高いキャラクターでした。それだけに、番組公式サイトの掲示板で黒幕説が浮上した際には、「安藤が犯人とは思いたくない」「安藤だけは裏切らないでほしい」といった切実な声が多く書き込まれました。
ちなみに主人公の相棒が黒幕となる展開は、ドラマ「相棒」シリーズの伝説回「ダークナイト」事件を彷彿とさせますが、『アンフェア』の最終回が放送されたのは2006年3月です。つまり本作は、「ダークナイト」事件のおよそ10年前からこの衝撃的な展開を描いていたことになります。
しかも驚くべきことに、安藤が黒幕になるという展開は原作小説には存在しません。物語のほとんどがドラマオリジナルのストーリーとなっており、原作の安藤はシリーズを通して雪平の相棒を務め、最後にはプロポーズまでしていました。こうして振り返ってみると、ドラマ版はかなり攻めた脚色だったことがうかがえるでしょう。
●劇場版で待っていた、もうひとつの絶望展開
2007年3月より3作にわたって公開された劇場版シリーズもまた、衝撃の連続でした。劇場版第1作では情報解析係の「蓮見杏奈(演:濱田マリ)」、第2作では雪平の元夫「佐藤和夫(演:香川照之)」が命を落とすなど、ドラマ版のレギュラーメンバーが次々と退場していくのです。
なかでもファンにとってショッキングだったのが、「薫ちゃん」こと「三上薫(演:加藤雅也)」の死亡ではないでしょうか。彼は何かと事件に首を突っ込んでくる検視官で、「特殊任務」と言えば雪平の無茶な捜査にも何だかんだで協力してくれる数少ない味方でした。
それだけに『アンフェア the end』で呆気なく殺害されてしまう展開は、安藤の裏切りに並ぶほど視聴者に強烈なダメージを残したはずです。実際、ネット上でも「薫ちゃんを殺した『アンフェア』の罪は重い」「いまだに受け入れられない」という声が数多くあがっていました。
とはいえ、こうした容赦ない展開も本作の見どころであり、多くの視聴者を惹きつけた理由のひとつでもあります。登場人物の退場にこれほど阿鼻叫喚が飛び交ったこと自体、『アンフェア』という作品が深く愛されていた証拠なのかもしれません。
(ハララ書房)