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「今でもずっと美しい…」『古畑任三郎』ファンが忘れられない女優エピソード3選

語り継がれる「隠れた傑作」

「古畑任三郎 3rd season 1」DVD(ポニーキャニオン)
「古畑任三郎 3rd season 1」DVD(ポニーキャニオン)

●第3シーズン 第34話「悲しき完全犯罪」(ゲスト:田中美佐子)

「隠れた傑作」としてファンのあいだで語り継がれているのが本エピソードです。

 女流棋士の「小田嶋さくら」(田中美佐子)は、自分がテレビの囲碁番組に出演するのを反対し、主婦として家にいるように強要する夫の「小田嶋佐吉」(小日向文世)を殺害します。さくらはアリバイ工作を行いますが、古畑はさくらが犯人ではないかと疑うようになります。

 本エピソードは、夫に抑圧されていた女性が、殺人によって自己を解放していくストーリーと見ることができます。夫は「笑いものにされている」とさくらがテレビに出ることを止めさせようとしますが、自分の可能性を信じていたさくらは、夫の要求を耐え難く感じていました。夫を殺害した後、さくらは鏡の前で微笑んだり、古畑たちと楽しそうに歓談したりと、どこかイキイキしはじめます。

 大雑把な性格のさくらはトリックも大雑把で、古畑にあっさり看破されてしまいますが、警察に出頭するときは夫の指示で地味な格好をしていたさくらが、思いきりドレスアップした姿に変貌していました。

 本エピソードは、ラストにもうひとつの巧みな「トリック」が隠されています。実はさくらが「笑いものにされている」という夫の指摘は正しいものであり(かつては女性の無知やドジを笑う番組がたくさんあったのです)、ドレスアップもどこか調子外れのものだったのです。

 放送時は「結局は夫が正しかった」というツイストの効いたストーリーと見られていましたが、時代が移り変わった今となっては、抑圧をはねのけて自分の好きな格好で堂々と胸を張るさくらの姿に共感する人が増えてきたようです(殺人は悪いことですが)。いろいろな意味を感じさせる本エピソードのラストシーンは、シリーズ一、二を争う印象的なものだといえるでしょう。それも田中美佐子さんの好演があってこそのものです。

 他にも印象的なゲスト女優のエピソードはいくつもあります。ぜひ、それぞれの思い出のゲスト女優を語り合ってみてください。

(大山くまお)

【画像】こちら古畑とバチバチ火花を散らした大物女優&若かりし「今泉君」です

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大山くまお

ライター。映画、ドラマ、アニメ、マンガ、プロ野球、名言などについて執筆を行う。中日ドラゴンズファン。著書に『野原ひろしの名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ幸せの作り方』(双葉文庫)、『名言のクスリ箱 心が折れそうなときに力をくれる言葉200』(SB新書)など。

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