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猫の首に負担がかからない皿台にアップデート! 未来を覗いてみたら…「やだー!」

漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。子供の頃は犬や猫を屋外で飼うのは当たり前でした。残りご飯に味噌汁をかけたエサをあげていたことも。これから先の未来も、「飼い方」は変わっていくのでしょうか。

アップデートされていく猫の飼い方

猫のご飯用の台を変えてみた
猫のご飯用の台を変えてみた

 漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。

 猫の体への負担を減らすため、ご飯用の新しい台を購入した迷子さん。子供の頃は犬や猫は外飼いが当たり前でした。未来も「飼い方」は変わっていくのでしょうか。

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 少し前、猫のご飯用の台を変えた。高さが合わないと猫の首に負担がかかるらしい。そう紹介している記事に掲載されていた猫の首部分のイラストにとても説得力があり、な~るほどね~? と納得した次の瞬間にはブラウザ上で皿台を見つくろいAmazonお急ぎ便で注文していた。

 猫は届いた台を数日けげんそうに遠巻きにしていたが、今ではその高さの台に慣れている。よかったよかった。猫は喋れない。特にうちの猫は不満を態度に表すこともあんまりしてくれない気がする。わがままで困らせられたということがあまりない。いままで低い位置にあったお皿で首が痛かったのだろうか。購入した台で少しは痛くなくなったのだろうか。おっ! なんかちょっと食べやすいぞと思っていただけていれば幸いである。心なしか今年は夏やせをそんなにしていない。うれしい。

 こういうことがある度に思うのだが、常識というのは本当に流動的だ。皿の高さがどうこうどころの話ではない。自分が子供の頃はまだ犬の室内飼いは珍しかった。猫もまったく外に出さないような飼い方は珍しかったし、残り物に味噌汁をかけたご飯さえ珍しくなかった。今の飼い方の常識と全~然違うのだ。

 ペットに限ったことでもない。部活では子供の足腰を鍛えるためにウサギ跳びが実践されていたし、もっと大きく言えば、ケガをしたら傷口を焼いて処置していた時代もある。少しずつ色々な不満や不便や不快や不健康が明らかになり、色々な人が調べて、周知して、学ばせてくれる。もちろん間違った情報もあるかもしれないが、海外の論文にすら自宅からのアクセスが可能で、情報の取捨選択できる。そういう面では今の時代はきっと恵まれている。

 常識とは18までに寄せ集めた偏見のことであるといったのは誰だったか。猫の生活をより快適にしていけるよう、飼い方の常識のアップデートをしつつ色々と試してみたいものである。猫にとっては完全に余計なお世話かもしれないが、まあ半分は趣味なのであきらめて無視するなりなんなりしてほしい。

(迷子)

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