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『シン・エヴァンゲリオン』TV版から追い続けた40代が最後に言いたい“ひと言”は

新型コロナウイルスの影響により公開が延期されていた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の上映が2021年3月8日から開始されています。初日は月曜日だったにも関わらず興行収入は8億277万円と好発進を切りましたが、SNSは不思議なほどに静かなままでした。それは作品が持つ「卒業性」の強さが大きな理由だったのかもしれません。

四半世紀の青春に決着がついた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』

『シン・エヴァンゲリオン新劇場版』公式サイトより
『シン・エヴァンゲリオン新劇場版』公式サイトより

 新型コロナウイルスの影響により公開が延期されていた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の上映が2021年3月8日から開始されています。初日は月曜日だったにも関わらず、興行収入は8億277万円と好発進を切りました。どれほど多くの人がこの日を待ち望んでいたのかが分かります。

 スタッフロールが終わったとき、映画館を満たしていたのは何かに納得したような静寂でした。場所によっては抑えた歓声が起きたかもしれません。拍手が起こったかもしれません。

 しかし、そのとき観客席を埋めていたファンが選択したのは静寂でした。ただ静かに終わりを受け入れたのです。それはまるで、25年以上に及ぶ青春に決着を付けた人たちの卒業式のような光景でした。

 綾波は、アスカは、ミサトさんは、シンジは、ゲンドウはどのような決着を迎えたのか。リツコさんやマヤちゃん、そして予告で拳を合わせていた日向と青葉は大人としての責任をどう果たしたのか。ほかの多くのキャラクターたちについても、本作ではさまざまな形の決着が描かれていました。「なるほど、そういう形はあるだろうな」「……そういう形に収まったか」「ああ、そこはそうだったのか」など、鑑賞中はたくさんの感想が心をよぎりましたが、不思議なことにそのすべてをある程度の納得と共に受け入れることができたのです。

 思えば、1995年にTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』が放送されてから、すでに四半世紀が経過しています。当時10代から20代だったファンたちも歳を取り、とうの昔に40を超えた人も多くなりました。平成の、まだ日本という国が衰え始める直前に生まれた『エヴァ』が、厳しい時代に抗いながらも令和3年になってついに完結を迎えたことに、もちろん嬉しさもありますが、もう『エヴァ』の呪いに囚われることもないという寂しさも少しだけ感じたような気がします。

『エヴァ』の新しい回が放送されるたびに熱く語り合った日々。
 断片的な情報から生み出した考察の数々。
 TVの「弐拾伍話」「最終話」を見た後の絶句。
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』発表の歓喜。
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』で迎えた2度目の最終話。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の始動。
『序』の高揚。『破』の沸騰。『Q』の失望。

 これらの出来事がもたらしてくれた喜びと呪いは、もはや筆者の一部になっていたはずでした。そのはずでした。

【画像】3.11を振り返り備えたい「特務機関NERV指定 防災糧食」(4枚)

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