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『鬼滅の刃 遊郭編』に登場する2組の兄妹 意外にある共通点「妹は美人だけど…」

アニメ化が決定した『鬼滅の刃 遊郭編』では、ド派手な音柱・宇髄天元の活躍はもちろん、かまぼこ隊の成長、コメディ、女装など見どころ満載です。そんななかで注目していただきたいのが、『遊郭編』で戦うことになる2組の兄妹。その共通点を探っていきます。

『鬼滅の刃 遊郭編』に登場する2組の兄妹の共通点とは?

強い絆で結ばれた兄妹・炭治郎と禰豆子 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第23巻(集英社)
強い絆で結ばれた兄妹・炭治郎と禰豆子 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第23巻(集英社)

 2021年にTVアニメ放送が決定した『鬼滅の刃 遊郭編』。『遊郭編』では、ド派手な音柱・宇髄天元の活躍はもちろん、竈門炭治郎や我妻善逸、嘴平伊之助の成長、そしてちりばめられたクスっと笑えるシーン、かまぼこ隊3人の女装など見どころが満載です。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

 この『遊郭編』では、2組の兄妹(けいまい)にも注目してください。その兄妹とは、主人公である炭治郎と禰豆子の兄妹と、戦う相手である「上弦の陸」の堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)の兄妹。鬼殺隊と鬼という正反対の立場にありますが、実は、この2組の兄妹には、共通したところがいくつもあるのです。

 少し前のデータですが、2018年7月 第一三共ヘルスケアが20~30代未婚女性500人に対して行った調査では、異性のきょうだいがいる人が62%いるなか、仲が良好~まあまあ良好と答えた人は82%にのぼりました。そして83%の人は「異性のきょうだいがいて良かった」と思っているという結果が出ています。

『遊郭編』に登場する2組の兄妹の共通点を探っていきます。

●共通点1・妹が美人で兄は…

 まずは、禰豆子の容姿について、炭治郎の言葉をご紹介しておきましょう。

 仕事で向かった浅草で珠世と愈史郎(ゆしろう)に出会った炭治郎。禰豆子を「醜女(しこめ)」(=容貌のみにくい女)と言う愈史郎に向かって、「町でも評判の美人だったぞ」と大声で否定しました。そして、その後もしつこいほどに禰豆子が醜女ではないことを力説し続けたのです。

 そして、堕姫については、「年端もいかない頃から大人がたじろぐほど綺麗な顔」だったと妓夫太郎の回想にありますし、客観的にも、茶屋のおばあさんが堕姫のことを「ものすごい別嬪(べっぴん)」と語ったというシーンがあります。

 一方の兄たちについては、妓夫太郎は回想で「醜い声や容貌を嘲られ汚いと言って石を投げられた」と語っています。炭治郎はけっして醜いわけではありませんが……女装した炭治郎(=炭子)は「ギョーン」という擬音を背負ってしまうほど、「不細工な子」でした。 

●共通点2・妹を生かすための決意

 炭治郎は、自分が炭を売りに町に出た間に家族を鬼に殺され、唯一、生き残った妹の禰豆子も鬼にされてしまいました。その禰豆子を人間に戻す方法を見つけるために、炭治郎は鬼殺隊に入り、厳しい修行や戦いに身を投じたのです。

 一方、遊郭の最下層で親に疎まれて育った妓夫太郎は、美しい妹だけが心の支えであり、妹の存在が彼の生きる希望のすべてでした。しかし、妹は客の目を簪(かんざし)で突いて失明させたせいで生きたまま焼かれてしまいます。妹を救い、幸せそうな他人から奪って取り立てるために、妓夫太郎は鬼になったのです。

優しい記憶と悲しい記憶…兄妹の強い絆

兄に守られるだけでなく、自らも戦う禰豆子 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第11巻(集英社)
兄に守られるだけでなく、自らも戦う禰豆子 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第11巻(集英社)

●共通点3・兄妹の強い絆

 堕姫に対して目から血を流すほどの怒りを覚えた炭治郎は、ヒノカミ神楽“灼骨炎陽(しゃっこつえんよう)”で追い詰めました。しかし、炭治郎は「命の限界」に至る寸前まで攻撃を続けたため命の危機に陥ります。

 そんな炭治郎を助けるために禰豆子が堕姫と戦いますが、それが禰豆子の鬼化を急激に進める結果となり……。そして、その鬼化を鎮めるのも、兄妹共通の優しい思い出が鍵になります。

 前述のように妓夫太郎は、堕姫を守ることを生きがいとし、妹に頼られることが自分の存在理由だと信じています。しかし、その一方で、自分のせいで彼女が不幸な道を歩むことになったのではと後悔もしているのです。

 堕姫は生前、雪の中でお腹をすかせている時も、ギュッと自分を抱きしめ、「俺たちは二人なら最強だ」と励ました優しい兄のことを、鬼になって討たれた後もずっと覚えていました。そして、「何回生まれ変わっても、アタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!!」と兄の背中に飛びつき、決して離れようとはしないのでした。

* * *

 炭治郎は、禰豆子を箱に入れて背負っています。しかし、それは兄と妹の一体化ではなく、日中、太陽に当たれない禰豆子を守るためです。一方の妓夫太郎と堕姫の場合、人間だった時には、兄妹がぴったり寄り添うことで、なんとか身を守って生きていましたが、それで妹を守ってやれなかったことを後悔したからか、鬼になってからは妹の体の中に兄が潜んでいるという、完全な一体化に……。そして、鬼殺隊に討たれた後の死後の世界では、妓夫太郎は背中にしがみつく妹の梅(=堕姫)を最後にはしっかり抱え、ふたりはぴったりひとつになって地獄への道を進むのでした。

 炭治郎と禰豆子、妓夫太郎と堕姫の兄妹の人生の差は、環境による違いも多いにありましたが、この一体化するほどの依存性を「兄妹の絆」だと勘違いしたところが大きな差になったのではないでしょうか。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記

(山田晃子)

【画像】『鬼滅の刃』思い出のシーンを自分の手で彩る、初の塗り絵(4枚)

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