シャアに続くガンダムシリーズの「仮面の男」たち。近年では仮面の実用性も向上?
ガンダムシリーズでは定番となった「仮面キャラ」。シャアから連なるその歴史を振り返ると、その共通点や変わっていくパターンがよく見えてきました。
シャアから連なるガンダムシリーズの仮面キャラたち
ガンダムシリーズで定番と言われる要素は多々ありますが、そのなかに「仮面キャラ」というものがあります。これは最初のシリーズ『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルからの系譜になるわけですが、その影響下にあるキャラを考えてみました。
シャアはみなさんもよくご存じのことと思いますので、この場は割愛させていただきます。あくまでもその流れをご紹介いたしましょう。
「仮面」とひと言で表していますが、キャラのなかには覆面やマスク、サングラスのようなものもあります。逆に細かくすると、キシリア・ザビも仮面キャラとなるので、系譜で考えてみました。
ガンダムでシャア以降の仮面キャラ第1号となるのが、『機動戦士ガンダムF91』のカロッゾ・ロナ。通称「鉄仮面」です。
まぎれもない仮面キャラですが、シャアの系譜とは考えられません。しかし、生身のまま宇宙空間で活動し、脳波コントロールだけでMA(モビルアーマー)を操縦できるなど、化け物じみた行動がインパクト絶大でした。それゆえに、シャアとは違うけど仮面キャラを語るうえで外せない存在です。
ちなみに絵コンテの段階でNGとなりましたが、鉄仮面のとさか部分は脳波誘導できるブーメランになっているという設定がありました。もしも、それが変更されなければ鉄仮面伝説の武勇伝のひとつになっていたことでしょう。
それではシャアの系譜となる仮面キャラ第1号は? というと、それは『機動戦士Vガンダム』のクロノクル・アシャーになると思います。
地球のホコリを嫌って付けていると言われるマスクですが、たびたび宇宙でも付けているので一種のトレードマークだったのかもしれません。量産型のゾロを赤い専用機カラーにしている点も、シャアを意識しているキャラだと思われる部分です。
そして次作『機動武闘伝Gガンダム』では、シュバルツ・ブルーダーという仮面キャラが登場しました。仮面で正体を隠す、実は兄であるという部分は確かにシャアと一緒ですが、それ以上の共通点はありません。なにせ敵役でなく頼れる味方キャラですから、シャアとの共通点も偶然の一致みたいなものでしょうか。この他にも、DG細胞を隠すためマスクをつけたウルベ・イシカワという仮面キャラもいました。
明らかにシャアを意識して作られた仮面キャラ第1号といえば、やはり『新機動戦記ガンダムW』のゼクス・マーキスでしょう。
かたき討ちのためにマスクをかぶり、ヒロインが妹、そして主人公のライバルという設定は間違いなくシャアの流れを受け継いでいると思います。作品自体が宇宙世紀のオマージュとして作られていますから、シャアの役割を果たすキャラは必須だったのでしょう。
ゼクスには「6」という意味がありますので、Gチームの追加メンバーという側面もあります。