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著名脚本家たちを育てた小山高生さん 「アニメが本来もつ力」を語る

『MAZE☆爆熱時空』『天空戦記シュラト』の「あかほりさとる」さん、『機動新世紀ガンダムX』『無責任艦長タイラー』の川崎ヒロユキさん、『ラブライブ!』『STEINS;GATE』の花田十輝さんなど、人気脚本家を次々と世に送り出してきたレジェンド脚本家・小山高生さんの50年の歩みを振り返ります。

『タイムボカン』シリーズで「視聴率20%超」も

タイムボカンシリーズの第5作品目『ヤットデタマン』には、小山さんが「小山カメラマン」として劇中にも登場。画像は「『ヤットデタマン』全話いっき見ブルーレイ」(フロンティアワークス)
タイムボカンシリーズの第5作品目『ヤットデタマン』には、小山さんが「小山カメラマン」として劇中にも登場。画像は「『ヤットデタマン』全話いっき見ブルーレイ」(フロンティアワークス)

『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『勇者特急マイトガイン』『地獄先生ぬ~べ~』など、数多くの人気アニメの脚本を手掛けてきた小山高生さんは、多忙な仕事の傍ら、後進の育成にも力を入れ、そのなかから著名な脚本家も輩出しています。苦労も多いけれど面白みがあった、かつてのアニメ脚本づくりと後進の育成について、小山さんにお話を聞きました。

 小山さんの代表的な仕事といえば、やはり「タイムボカン」シリーズです。視聴率は20%越えという、現在では考えられない、まさに国民的な人気でした。

「『タイムボカン』シリーズでは、こんなファンレターをいただきました。『うちの父親は中学校の教師をしていましたが、『タイムボカン』シリーズが放送される土曜の6時30分には絶対に帰宅していました」というのです。これは私の持論ですが、子供だけが見る番組は最大でも視聴率10%です。親子そろって見られるものは20%。お爺ちゃんお婆ちゃん世代を巻き込むことができれば30%を越えたと思います。

 ただお爺ちゃんお婆ちゃん世代を巻き込むには、『タイムボカン』シリーズでやっていたようなギャグではなく、もっとわかりやすいギャグにする必要があります。もし30%を目指していたら、今のような『タイムボカン』シリーズはなかったでしょうね。その意味では20%の作品だったと言えます」

 ほかにも小山さんは、さまざまな作品でシリーズ構成や各話脚本を務めてきました。たとえば、実在するアイドルの田村英里子さんが、次々と襲いくる出来事に翻弄される『アイドル伝説えり子』です。80年代といえばアイドルブームの黄金期。その時代を象徴するような企画でした。

「大げさにストーリーを煽って大人気を博した『大映ドラマ』を意識した作品でした。
 はじめは架空のキャラクターを登場させるつもりでしたが、サンミュージックから新人を売り出したいと打診があり、それで実在のアイドルを登場させることになりました。それが今やハリウッドで活躍される女優になり、実写版の『ドラゴンボール』(『DRAGONBALL EVOLUTION』)にも出演されましたからね、不思議な縁です」

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