実は破局してた?『トイ・ストーリー3』登場のバービー&ケン ふたりの変化の系譜
バービーとケンの進化は止まらない!?

●時代を反映したキャラ変
バービーは、1999年公開の『トイ・ストーリー2』にも登場していますが、それはイケてるパリピのバービーたちとバスガイドのバービーで、さほど重要な役割ではありませんでした。しかし、『トイ・ストーリー3』では、バービーの重要度は格段に上がり、脱出作戦のカギを握る重要な役割を果たしています。
バービーが生まれたのは1959年。当時のバービーは、流し目の「クールビューティ」ではありましたが、ただの美人な人形でした。その後、女性の社会進出が増えてきた1970年代後半になると、バービーも歯を見せて笑い、明るい生き生きとした表情をしています。バービーを見れば時代の変遷が分かると言われるほど、彼女は時代を写す鏡でもあるのです。
『トイ・ストーリー3』のバービーは変わらずオシャレなだけでなく、自分の信念を持ち、しっかり自己主張もすれば、教養もあり、行動力もあるステキな女性として描かれています。そんな彼女をもっともよく表しているのが、ロッツオに追い詰められながら放ったこの一言です。「権力は軍事的圧力ではなく被統治者の同意から生まれなければならないのよ!」かわいい、キレイなだけではない、知的でカッコいいバービーを見られるシーンです。
1999年の『トイ・ストーリー2』公開から、2010年の『トイ・ストーリー3』の公開までの間に、男女平等の風潮の浸透や女性の社会進出が広まったことがバービーのキャラクターの変化にも影響しています。
●いまや「定型」がない!? 加速するバービーの多様化
発売当初のバービーは、青い目をしてスリムな金髪美女でしたが、1959年の誕生から50年あまりの長い歴史を経て、今やさまざまルックスや人種、職業のバービーが登場しています。肌や目の色、髪の色やスタイル、体型もカーヴィーだったり小柄だったりとバラエティに富んだバービーが存在し、「定型がない」とも言えるほどです。
それはケンについても同様で、発売当時は「金髪で青い目のハンサム」だった彼も、スリム、ガッチリ、オリジナルの3タイプの体型、7種類の肌の色、8種類の髪の色、9種類のヘアスタイルを組み合わせたシリーズが発表されるなど多様化が進みました。この「多様化」は、子供たちの個性に向き合ったもので、自分好みのバービーやケンを見つける楽しみも与えています。
そして、『トイ・ストーリー3』では、エンドロールでロッツオがいなくなったサニーサイド保育園で新リーダーを務めるケンと、一緒におもちゃたちにとって「最高にクールな天国」を作るために奮闘するバービーの姿を見ることができます。
(山田晃子)




