マグミクス | manga * anime * game

しかたない? 実写化で大幅に「改変」されたキャラ4選 「別モノとして見た」

マンガの実写化作品の「あるある」として、「一部のキャラクターの年齢や性別が、大きく変更されている」ことがあげられます。実際に実写作品を先に観て原作に触れた人が、「全然違う!」と驚いたことも、少なくないようです。

ビジュアルが違いすぎて「誰だかわからない」?

原作の芹沢達也と鈴木京香演じる芹沢達美が並んだ『ビッグコミックスペリオール 2020年5号』(小学館)
原作の芹沢達也と鈴木京香演じる芹沢達美が並んだ『ビッグコミックスペリオール 2020年5号』(小学館)

 マンガの実写化では、キャストや予算、上映時間や放送枠の都合などで、原作とは「別モノ」の作品ができることも少なくありません。原作にいたはずのキャラクターがいなくなっていたり、年齢や性別が変更されているケースもありました。

 今回はそのなかでも、もともとの原作ファンはもちろん、実写版を先に観てから原作マンガに触れた人も「あのキャラって原作だとこうなの?」と驚いた、「改変されたキャラ」を振り返ります。

●大人気のあのキャラがいない?『進撃の巨人』のリヴァイ

「別冊少年マガジン」で連載され、国内外で高い人気を得たマンガ『進撃の巨人』は、2015年に2部構成で実写映画化されています。実写映画のキャストが発表された際、原作ファンは人気キャラのひとりであるリヴァイがいないことに、衝撃を受けていました。実写映画にリヴァイという名の役はなく、似た設定の新キャラクターである「人類最強の男・シキシマ」が追加されていたのです。

 リヴァイは身長と体重は160cm、65kgと小柄でありながらも、一般的な兵士4000人ほどの戦闘力を持つキャラクターです。実写版の脚本を担当した映画評論家の町山智浩氏は、ラジオで「日本人キャストである以上、名前を変更せざるを得なかった」と発言していましたが、カリスマ的な人気と存在感を発揮するキャラクターを、実写に落とし込む難しさもあったのかもしれません。

 シキシマを演じた長谷川博己さんの身長が、リヴァイよりも20cm以上高い182cmだったこともあり、近いキャラクター設定でありながらも、違和感を隠せない人も見られました。それでも「リヴァイとは別ものだと思って観ていた」「リヴァイの存在を忘れることができれば、シキシマもかっこいい」という風に、原作とは切り替えて観たことで楽しめたという感想もあります。『進撃の巨人』は今後、ハリウッドでも実写化予定ですが、はたして今度こそ3次元のリヴァイが見られるのでしょうか。

●ネットで話題の名物キャラが女性に!『らーめん才遊記』の芹沢達也

 ラーメン店の経営や創作ラーメンの開発などを描いたマンガ「ラーメン発見伝」シリーズ(原作:久部緑郎、作画:河合単)は、ネットでたびたび話題に上がる名物キャラクター・芹沢達也の存在も、広く知られています。

 2作目『らーめん才遊記』でフード・コンサルティング会社「清流企画」の社長となった芹沢は、鋭い目つきで常に愛想笑いを浮かべた細身の男性で、「髪の毛がラーメンに入らないように」という理由から、スキンヘッドにしているキャラクターです。皮肉屋で毒舌ではあるものの、ラーメン作りや経営手腕で高い実力を持つ芹沢は、読者から「ラーメンハゲ」と呼ばれ親しまれています。

 そんな芹沢は、2020年4月に放送された実写ドラマ『行列の女神~らーめん才遊記~』で、鈴木京香さん演じる女性キャラ・芹沢達美として登場しました。キャスト発表の際、原作ファンは驚きを隠せず、「女性にする必要性をあまり感じない」と疑問に思う声もあったのですが、「原作のラーメンハゲは、合理的判断で『ヒットのために必要』と改変を認めそう」「厳しく現実を突きつける芹沢は、女性がやってもいいのかも」と、性別変更をポジティブにとらえた人もいたようです。

『らーめん才遊記』は、社会人になったばかりの主人公・汐見ゆとりに芹沢が正論をぶつける場面が多く、一見すると「パワハラ」にもとらえかねない描写です。実写化によって「女性同士」になることで、ドラマから作品を知る人には、受け入れやすかったのかもしれません。

【画像】適役はいるか? 今後の実写化作品で「再現」が不安視されているキャラ(6枚)

画像ギャラリー

1 2