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勇者シリーズ『マイトガイン』放送から30年 従来作からの「路線変更」が画期的だった!

『勇者シリーズ』のなかでも人気の高い『マイトガイン』。その魅力はシリーズとしては新鮮だった切り口が、懐かしい往年の王道作品だったことにあります。新旧の融合で注目された、その魅力について振り返ってみました。

これまでになかった仕掛けが『勇者シリーズ』の分岐点となった

「SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT]勇者特急マイトガイン」(バンダイ)
「SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT]勇者特急マイトガイン」(バンダイ)

 1月30日は1993年にTVアニメ『勇者特急マイトガイン』が放送を開始した日です。あれから40年の時が経ちました。『勇者シリーズ』のなかでも特に人気の高い本作の魅力について振り返ってみましょう。

『勇者シリーズ』の第4作目にあたる本作は、それまでのシリーズとは違った点がいくつかありました。おそらく、その要因はそれまでのシリーズ3作で監督を務めていた谷田部勝義さんから、新たに高松信司さんへと監督をバトンタッチしたことが理由だと考えられます。

 それまでの勇者シリーズでは、宇宙人や超古代の意志が現在の車や機械などと融合して、「勇者」と呼ばれるロボットのような機械生命体になっていました。しかし、本作では「超AI」という人間が作ったシステムにより生み出された、自分の意志を持ったロボットが「勇者」と呼ばれる存在として活躍します。

 この点がそれまでの作品と大きく違う点のひとつで、以降の作品でよりバラエティに富んだ「勇者」を生み出すことのきっかけになりました。思えば原点である『トランスフォーマー』から続いたロボット生命体という概念から脱却したことが、さらなる作品の進化へと続くことになったわけです。

 これによって主人公の立ち位置も大きく変わりました。それまでは勇者と心を通わせる少年というポジションが基本でしたが、本作では旋風寺舞人という往年のロボットアニメらしい熱血漢が設定されます(『太陽の勇者ファイバード』では主人公は火鳥勇太郎/ファイバードですが、男の子のポジションとして天野ケンタがいました)。

 しかし、バディ関係という点では、舞人と勇者ロボ・ガインは従来のフォーマット通りです。大胆な変革でしたが、パターンは踏襲されていると言えるでしょう。

 このようにキャラ設定も秀逸で、主人公・舞人と勇者ロボ・ガインをあわせて、タイトルにもある本作の主人公ロボ「マイトガイン」となりますが、その語源は1960年代の日活映画スターだった小林旭の愛称「マイト・ガイ」から由来しています。

 他にも登場するレギュラーキャラのほとんどが、この時代の映画スター由来の名前になっており、本作の目指した方向性がこういった往年の無国籍活劇やヒーローものの影響下にありました。当時のアニメファンの年齢層では、日活映画の黄金時代を知る人は少なく、逆に新鮮に受け取られたオマージュだったと思います。

 このキャラクターをデザインしたのが、味方側が石田敦子さん、敵側がオグロアキラさんでした。特に初のキャラクターデザイン担当だった石田さんは本作でブレイクし、アニメ雑誌でも特集を組まれるようになるなど、有名アニメーターとしての地位を確立します。

【画像】「合体」は漢のロマン! カッコ良い「マイトガイン」を見る(4枚)

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