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【少女マンガのトリセツ】もどかしい男子に夢中? 咲坂伊緒ワールド3つの魅力

咲坂男子は"もどかしさ満載"! 不器用な姿にキュン

『思い、思われ、ふり、ふられ』第1巻(集英社)
『思い、思われ、ふり、ふられ』第1巻(集英社)

●魅力その2 咲坂男子は”もどかしさ満載”ベストオブ男子高校生!

 咲坂先生の描く男の子はちょうど大人と子供の中間です。少女漫画で描かれる男子像は、カッコよくて、何でもできて、主人公目線で見ているとついつい自分よりも大人っぽく見えてしまうことも多々。

 そんな男の子たちの不意な子供っぽさに惹かれる……なんてこともありますが、咲坂先生の描く男子はもどかしさ満載です!

「なんでそこはもっとこうしないの? もうわかるじゃん!」と言ってしまいたくなりますが、一方で「ああ、そうだ、この子たちは高校生だったんだ」と気付かされます。

 かっこよさだけでは生きていなくて、ダメな部分もあり、隙だらけでリアル。そんな部分を主人公の2人と関わるなかで、成長させていきます。

 ああ、男の子たちもこんなに考えて、自分にガッカリしながらも向き合ってくれてるんだ…なんて読んでたら、いつかの自分の想いが救われていくなんてことも。

●魅力その3 フリからオチへの一連の美しさ

 少女漫画の中ではおなじみの行為であり、それ以降も多数の漫画で用いられてきた「壁ドン」。

 咲坂先生の作品を読んでいると思い出すことがあります。それは私たちは「壁ドン」そのものにトキめいていたのではなく、「壁ドン」のような行為によって、「こんな近さに寄ると思っていなかったのに寄った!」という事実にトキめいているのだ!ということです。

 あくまでもこの「寄るとは思っていなかったのに…」の部分が重要なのです。

「まだそんな関係じゃない」「そもそもそんな距離に近寄りそうにもない人だ」「こんな距離に近寄ったら私の全てが見えてしまうじゃないか」といったさまざまな心理が垣間見えます。

 咲坂先生の作品では、日常のなかにある「え、こんな近さに寄ってはドキドキしてしまいますよ!」というシチュエーションと、登場人物たちの繊細に揺らめく想いがリンクし続け、とんでもないことが起き続けています。

 もう一度言いますが、毎話キュンキュンのクライマックスです。”下を向きがちな自分に相手が顎を持ってグイっ”や”雨の中、気になる相手と手つなぎダッシュ”、”寝てる相手が自分の手を突然のギュッ”…キュンキュンが止まりません…!

『ストロボ・エッジ』の中では、このような胸のキュンキュンの表現を「鎖骨がキシキシする」と表現しています。春は出会いの季節。自分の温度が最も上がる状態を知る機会に、ぜひご一読を。

●別冊なかむらりょうこ
ニコニコ生放送で番組「別冊・少女マンガ倶楽部」、「りぼん★みらいフェスタ」のMCとして活躍中の漫画好きタレント。漫画家のアシスタントとしても活動の幅を広げている。

【画像】映画化も続々、めくるめく咲坂伊緒ワールド(7枚)

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