映画『デスノート』2部作がBS12で放映 ミサ役を競った戸田恵梨香と満島ひかり
オーデシションで競った戸田恵梨香と満島ひかり

4月9日放映の『デスノート the Last name』は、「第二のキラ」が登場し、先が読めないオリジナルの展開となっていきます。この「第二のキラ」となる弥海砂(あまね・みさ)こと人気アイドルのミサミサを演じたのは、当時17歳だった戸田恵梨香さんです。『デスノート』が映画デビュー作でした。
両親を殺害された悲しい過去を持つミサは、犯罪者を処刑するキラを慕う「キラ信者」のひとりでした。ミサはもう一冊の「デスノート」を手に入れただけでなく、顔を見ただけで相手の名前が分かるという「死神の目」の能力も持つことになります。そのミサが夜神月に協力することで、Lの捜査は難航を極めます。
警察に確保されたミサが監禁室に閉じ込められ、手足を鎖で拘束されるシーンは異様な緊迫感があります。人気アイドルが拘束されるという危ないシーンを、戸田さんはリアリティたっぷりに演じています。戸田さんも演技派として、一躍注目を浴びるようになりました。
金子監督は、実はミサ役には『ウルトラマンマックス』(TBS系)でアンドロイドのエリー役を好演した満島ひかりさんを考えていたそうです。それもあって、満島さんも『デスノート』のオーディションに参加していたのですが、オーディションの最終選考で戸田恵梨香さんがミサを演じることに。満島さんは、夜神月の妹・粧裕(さゆ)に回ったという経緯があります。
今や、戸田恵梨香さんも満島ひかりさんも、日本の映画やTVドラマに欠かせない演技派女優として高い評価を受けています。夜神月の自宅にミサがお邪魔する場面は、戸田さんと満島さんとの初共演シーンとなっています。
暴力を伴う正義の在り方
キャスト陣の熱演ぶりもさることながら、コミック、実写映画、アニメ版とさまざまな形で『デスノート』が大ヒットした背景には、当時の社会状況も影響していたのではないでしょうか。1990年代後半から2000年代にかけて、凶悪犯罪が多発し、社会を震撼させました。未成年者による犯罪も次々とメディアで報じられ、少年法の在り方が問われることになりました。
犯罪は許されることではありませんが、夜神月のように暴力に対し暴力で応じても、本当に平和な世の中になるのかは疑問です。人知を越えた力を持つ「キラ」に恐怖する、管理社会になってしまうだけではないでしょうか。正義感から犯罪者を罰し始めた「キラ」こと夜神月ですが、次第に自分の邪魔をする者たちまで容赦なく排除していくようになっていきます。
介護殺人をテーマにした松山ケンイチさんの最新主演映画『ロストケア』、庵野秀明監督が往年の特撮ヒーローを蘇らせた『シン・仮面ライダー』が現在公開中ですが、『デスノート』と同様に正義の在り方を観客に問いかける内容となっています。
人気俳優たちの名演を楽しみながら、作品に込められたテーマ性にもぜひ注目してみてください。
(長野辰次)




