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TVアニメ『SLAM DUNK』放送から30年 ファン待望の「山王戦」映像化が長い道のりになったワケ

TVアニメ化されてから30年経過した『SLAM DUNK』は、人気絶頂だったにも関わらず、物語が原作の連載に追いついたことで放送終了となりました。それから26年後、ふたたび映画化されるまでの経緯を振り返ってみましょう。

アニメ放送で人気が爆発した

主人公・桜木花道が描かれた、アニメ「SLAM DUNK VOL.1」DVD(東映ビデオ)(東映)
主人公・桜木花道が描かれた、アニメ「SLAM DUNK VOL.1」DVD(東映ビデオ)(東映)

 10月16日は1993年に『SLAM DUNK』のTVアニメが放映開始した日。今年は30年目のメモリアルイヤーになります。近年、劇場版として製作され、いまなお高い注目度を集める本作の魅力について振り返ってみましょう。

 本作の原作マンガが連載されたのは「週刊少年ジャンプ」1990年42号です。最初の頃は安定した人気作でしたが、誌面の頭を飾るほどの作品ではありませんでした。人気が急速に高まったのは陵南との練習試合以降でしょうか。その後、三井寿の加入あたりから誌面冒頭が定位置になっていきます。

 そしてTVアニメとなったのは、海南対陵南戦が連載中だった頃。連載ストックが3年ほどあったので、余裕のあるTVアニメのスタートでした。このアニメ化による相乗効果で原作マンガの注目度も上がり、「ジャンプ」では『ドラゴンボール』に続く人気作の地位を不動のものとします。

「ジャンプ」の歴代最高部数653万部を達成した1995年3・4号では、巻頭カラーを飾ったことからも当時の人気の高さがうかがえるでしょう。TVアニメも番組改編期にスペシャル番組を放送、劇用版も4本も製作されるなど、高い人気を維持していました。

 TVアニメで特筆する点はやはり主題歌でしょうか。どの曲も印象深く、ほとんどがTVアニメ作品の主題歌としては異例のミリオンセラーを記録しました。

 しかし、連載作品のTVアニメ化にとって最大の障害である「ストーリーが原作マンガの連載に追いついてしまう」という理由から放送終了となります。TVアニメではオリジナルの展開で、湘北が陵南と翔陽の混成チームと練習試合し、花道が合宿シュートを初披露するというところが、最後の見せ場となりました。

 その後、湘北メンバーが全国大会へと向かうところでTVアニメは全101話で終了。時期を置いての再開も予想される展開で幕を閉じました。ちなみにその時期の原作マンガの連載は、山王戦も佳境に入ったころ。アニメとしても、これ以上のオリジナル展開を入れて引き延ばすことはむずかしかったでしょう。

 ところが、原作マンガはこの3か月ほど後の1996年27号で連載終了します。当時のファンとしては青天の霹靂(へきれき)。これならばTVアニメを最後まで放送してほしかったという声が当時は多く聞かれました。

 こういったことから長年の間、アニメで『SLAM DUNK』の最後まで製作してほしいという声は常にあったわけです。それゆえに2022年に公開され、初アニメ化となった山王戦を描いた『THE FIRST SLAM DUNK』は、大きな反響を呼んだ作品となりました。

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