「原作読んでてもトラウマ」「覚悟を感じる」 好評を得たエグい実写化「R指定」作品
まさかの「R指定」配信ドラマ
●『ガンニバル』

「人食い」の風習が残ると噂される集落を舞台にした『ガンニバル』(原作:二宮正明)は、動画配信サイト「Disney+」にて2022年に、R15指定で実写ドラマ化されています。グロテスクな描写が多く含まれている本作がまさかのディズニーの配信サイトで実写化されることに対して心配する声もあったものの、数々の衝撃シーンが再現され原作ファンも注目する話題作となりました。
駐在の阿川大悟(演:柳楽優弥)は、家族とともに「人間が人間を食べている」という噂がある「供花村(くげむら)」に移住することになりました。大悟は警察官として、前任の駐在が失踪している村の真相を探ろうとしますが、事態は思わぬ方向へ進んでいきます。
物語はほぼ原作通りのシナリオで展開し、ゴアシーンも忠実に再現されていたため、視聴者からは「狂気的でヤバイ」「思ったよりグロさがすごかった」といった声があがっていました。物語の軸となる「後藤家のあの人」も、特殊メイクによって原作と遜色なく描かれており、3次元になった分、原作よりもリアルな恐怖を感じた人も多かったのではないでしょうか。
本作は、カニバリズム(人間が人間を食べる行為)の描写はもちろん、宗教的な儀式や村社会の独特な閉塞感など、不気味な要素が多く散りばめられているのも特徴のひとつです。すでに2023年の9月にシーズン2の制作が発表されており、原作における終盤の怒涛の展開がどう描かれるのか目が離せません。
●『リバーズ・エッジ』
ダークな青春物語『リバーズ・エッジ』(原作:岡崎京子)は、2018年にR15指定で実写映画化されました。90年代を舞台に、摂食障害、同性愛、援助交際、ドラッグなどの要素もしっかり描いています。
女子高生の若草ハルナ(演:二階堂ふみ)が、元彼氏の観音崎(演:上杉柊平)にいじめられていた山田一郎(演:吉沢亮)を助けるところから物語がスタートします。心になにかしらの闇を抱えている高校生たちを軸にストーリが展開され、リアルな暴力描写や性愛描写が数多くありました。目をつぶりたくなるようなシーンに注目しがちですが、「河原の死体」によって築かれる男女3人の信頼関係や、若者の苦しみや葛藤、若手俳優たちの繊細な演技も見どころのひとつです。
「辛すぎて痛々しい」「内容もさることながら原作そっくりのキャスティング」「山田君の目の死に具合が見事」など好評だった同作は、国際的にも高く評価され、第68回ベルリン国際映画祭にて国際批評家連盟賞を受賞しています。
(LUIS FIELD)