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『機動戦士ガンダム』なぜ連邦軍は偵察専用機が見当たらない? 一年戦争における「偵察」

アニメ『機動戦士ガンダム』はミノフスキー粒子により遠距離のレーダーが阻害されるため、有視界戦闘が求められる世界観です。そうした世界で重要なはずの偵察専用機は、特に連邦軍ではあまり多くないようです。なぜなのでしょうか。

ミノフスキー粒子散布下の「有視界戦闘」実際のところは?

BANDAI SPIRITS「1/144 MS-06E ザク強行偵察型」 (C)創通・サンライズ
BANDAI SPIRITS「1/144 MS-06E ザク強行偵察型」 (C)創通・サンライズ

 ミノフスキー粒子とは、アニメ『機動戦士ガンダム』の世界観を成立させる架空の粒子です。小型核融合炉や、「ビームサーベル」のような架空兵器も、この粒子を活用した「ミノフスキー物理学」の応用で作られたという設定になっています。

 ミノフスキー粒子の影響で一番大きなものは「レーダーが効かない」ことです。厳密に言えば「近距離でのレーダーは問題が少ない」とされており、各モビルスーツには「センサー有効範囲」というスペックが設定されています。初代『ガンダム』の一年戦争時には、モビルスーツは数千m程度しかセンサーが有効に働きませんでした。

 ミノフスキー粒子は「散布」する類のものであり、濃度があるので、戦場に存在しないこともあるでしょうし、敵を目視などで発見することも可能ですから、「センサー有効範囲」はあくまで目安でしかありません。とはいえ、長距離誘導兵器や、レーダーで照準してのメガ粒子砲による遠距離砲撃は、「相手をセンサーで照準できない」ことで、ほとんど使えないわけです。

 言わば、レーダーの性能が低くて、効果が限定的だった第二次世界大戦に近い世界観です。こうした世界観では、偵察の重要性は明らかです。

 初代『ガンダム』でも、偵察に従事する機体はいくつか描かれています。ジオン軍は偵察機「ルッグン」を大気圏内で運用していました。「ルッグン」は、モビルスーツ「ザクII」を懸架しつつ飛行できる驚くべき性能で、逆を返すなら「降下前にルッグンが周囲を高性能センサーで索敵し、モビルスーツを降ろす」運用も想定されているのでしょう。

 モビルスーツを搭載できる空中空母「ガウ」や、機動巡洋艦「ザンジバル」など、兵器のサイズから見て「ルッグン」以上のセンサーを搭載されていると思われる兵器も索敵に貢献していると思われますし、戦闘機「ドップ」も極めて視界が広い設計で、ほかの機体と連携しての偵察も可能だと思われます(マンガ『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、複数のモビルスーツがレーザー通信で情報を仲介して、後方に判断材料を送る様子が描かれています)。

 ジオン軍は偵察に力を入れており、宇宙でも「強行偵察型ザク」「ザク・フリッパー」などの偵察機仕様が存在します。これらは『機動戦士Zガンダム』でも登場するので、後の時代でも重宝されていたことがわかります。ザクより後の世代のモビルスーツ「リックドム」や「ゲルググ」の偵察型は見られないようですが、これは、この時期では「モビルアーマー」が偵察機としての任務も担っていたからでしょう。

【画像】でかいことには意味がある! ジオン脅威のモビルアーマー (8枚)

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