谷間を任せられた『キャプテンウルトラ』 あまりにもシュールだった驚愕の最終回
テコ入れされた「新怪獣ぞくぞく登場シリーズ」

宇宙を舞台にした『キャプテンウルトラ』は、不人気だったわけではありません。最高視聴率は32.2%、平均視聴率は25.6%と高視聴率を残しています。しかし、前番組『ウルトラマン』の人気が高すぎ、続く『ウルトラセブン』も最高視聴率33.8%、平均視聴率26.5%を記録しています。あまりにも前後の番組が強すぎたのです。
シリーズ前半はキャプテンウルトラたちが侵略宇宙人・バンデル星人と死闘を繰り広げる「バンデル星人編」が第12話まで続きましたが、中盤でテコ入れされることになります。その結果、キケロ星人のジョーを演じた小林稔侍さんが降板することに。
代わって、アカネ隊員(城野ゆき)がシュピーゲル号に搭乗します。また、第13話からは「新怪獣ぞくぞく登場シリーズ」と銘打たれ、毎週違った宇宙人や怪獣たちがキャプテンたちに襲いかかるのでした。
ネーミング的にとてもストレートな「新怪獣ぞくぞく登場シリーズ」ですが、第14話「金属人間メタリノームあらわる!!」は、子供たちに恐怖を感じさせたエピソードでした。
人間に忠実だったロボットが、未知の宇宙バクテリアによって恐ろしい金属人間へと変貌。仕えていたオガタ博士をカプセルに閉じ込め、1日に10分間だけ蘇生させて、100年間にわたって博士の頭脳を利用し続けていたのです。
SF映画『エイリアン』(1979年)よりもかなり早い、宇宙空間を舞台にしたホラーエピソードとして脳裏に刻まれています。
「宇宙の果て」でキャプテンたちが見た光景とは?
そして、何と言っても見逃せないのが、最終回となった第24話「行け!キャプテン 宇宙をこえて」です。ある意味、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の最終回に匹敵する、驚愕のフィナーレだったのです。
最終回、キャプテンウルトラは怪獣や宇宙人とは戦いません。キャプテンたちは、宇宙遊泳中に行方不明になったケンジ少年とミユキ・サユリ姉妹を救出するため、宇宙の果てへ向かうというものでした。
宇宙の果ては、いったいどんなふうになっているのか? 子供なら誰しも、夜空を見上げながら考えたのではないでしょうか。そんな宇宙の謎に、キャプテンウルトラと仲間たちは最後に挑んだのです。
キャプテンウルトラたちが見た「宇宙の果て」は驚くべき光景でした。キャプテンたちの目の前には、美しいお花畑が広がっていたのです。色とりどりの花々がどこまでも咲き続けるお花畑を、キャプテンやアカネ隊員たちが「あははは!」と笑いながら駆けていくという超シュールなエンディングだったのです。
楳図かずお氏のSFマンガ『14歳』を読み終えた際も衝撃を受けましたが、『キャプテンウルトラ』の最終回も忘れることができません。「宇宙の果て」は「あの世」とつながっているのでしょうか。さまざまな解釈ができるエンディングでした。
円谷プロの2大レジェンド番組に挟まれた『キャプテンウルトラ』ですが、未知なる世界への夢とロマンを謳った壮大な冒険ドラマだったことは間違いありません。
(長野辰次)

