原作改変が「黒歴史」に? 謎のアニオリ展開に賛否両論・3作
アニメの結末は罪の重さに見合わない?

●『エルフェンリート』
2002年から「週刊ヤングジャンプ」で連載された『エルフェンリート』(原作:岡本倫)は、国立生態科学研究所を脱走した人間を殺りくするDNAをもつ新人類「ディクロニウス」の「ルーシー」と、被験体の彼女を追う研究所や、その関係者をめぐる物語です。事故で記憶を失ったルーシーは別人格の「にゅう」として、偶然出会った少年「コウタ」と同居し、やがて恋愛感情を抱くようになります。残忍な「ルーシー」と無邪気な「にゅう」の二重人格ゆえの苦悩や、最終話で迎える悲恋の結末が話題となりました。
2004年に放送されたアニメでは、悲劇のラストが大きく異なります。まず原作では、自身の暴走からコウタを守るため力を使い果たしたルーシーは、ディクロニウスの特性から身体が溶け、苦しみながら死んでいきます。アニメでは、コウタに別れを告げてその場を去ったのち、ルーシーを追う武装集団に銃で撃たれる描写がありましたが、明らかな死亡シーンは描かれていません。
また原作でコウタには、ルーシーにより父親と妹を惨殺された過去がありました。ショックで失っていた記憶を取り戻したコウタは、共同生活をしていた彼女に対し、家族同様の情がありながらも憎しみをあらわにしていました。しかしアニメでは、コウタは「君だってさ、たくさん悲しい思いしてきたんじゃないのか」と彼女を思いやる言葉をかけています。
アニメではルーシーに救いがあったものの、彼女自身、多くの人間を殺しているため「罪の重さを考えると原作のほうが説得力ある」「アニメは結末が甘い」などという声があがりました。
また、原作者の岡本倫先生は自身のX(旧:Twitter)で、脚本について「説明が足りなくてストーリーが分からないんじゃないか」と監督に伝えたものの、「感じてもらえばいい」と言われ、監督に任せたことを明かしています。
(LUIS FIELD)


