『鬼滅の刃』天才剣士は無一郎でも善逸でもない? 伊之助の驚くべきポテンシャル
イノシシの被り物でおなじみの伊之助は天才かもしません。頭が悪そうに見えますが、実は炭治郎や無一郎に匹敵するポテンシャルを秘めています。伊之助の真の実力について考えてみました。
伊之助は賑やかしのイロモノキャラ?
『鬼滅の刃』では個性的な剣士が数多く登場し、そのなかでも異彩を放つのが「嘴平伊之助」です。イノシシの被り物をした姿やエキセントリックな態度から野生児のひと言で済まされがちな伊之助ではあるものの、実はとんでもない才能の持ち主でした。
●ひと足早く悲鳴嶼の修行を受けていた伊之助
アニメ版「柱稽古編」の5話ラストで、伊之助は炭治郎たちよりも先に「岩柱」である「悲鳴嶼行瞑」の修行を受けていたことが判明しました。
ここまでの「柱稽古」の内容を振り返りつつこれを鑑みると、伊之助は体が柔らかいため「恋柱」である「甘露寺蜜璃」の柔軟訓練を難なくクリアし、「音柱」である「宇随天元」の基礎体力向上訓練や「風柱」である「不死川実弥」の無限打ち込み稽古を、気合で突破したであろうことは容易に想像できます。しかしワイルドな戦闘スタイルの伊之助が、「霞柱」である「時透無一郎」の高速移動稽古や「蛇柱」である「伊黒小芭内」の太刀筋矯正稽古をクリアできていたのは意外です。
本能のまま戦っているように見えた伊之助ながら、実は剣士としての基本的な技術が一定水準以上にあることがうかがえます。
●剣術を習ったことがない!
伊之助は幼少期に親に捨てられ、たったひとりで生き延びてきました。ほかの生き物との力比べを楽しみに暮らしていたとのことで、教育らしいものを受けた様子もありません。そして何より剣術を習ったこともないのです。
通常、鬼殺隊に入隊するには、育手の訓練を受けたのち最終選別に挑戦します。ところが伊之助は鬼殺隊の剣士と力比べをして刀を奪い、最終選別や鬼のことを聞き出して飛び入り参加したようなのです。おそらく刀を持ったのも、このときからではないでしょうか。イレギュラーの塊のような人物です。
鬼殺隊にとって呼吸法はとても重要な技術です。水や炎、風や雷に代表される呼吸法には複数の流派があり、自分の特性に合った呼吸法を習得した剣士は超人的な戦闘力を発揮します。そのような呼吸法はすべて「はじまりの呼吸」である「日の呼吸」から派生したものですが、唯一の例外があります。
それは伊之助が我流で生み出した「獣の呼吸」です。師匠をもたない伊之助がどうやって呼吸法の存在を知ったのかは定かではありませんが、きっと日輪刀を奪ったときに聞いたのでしょう。